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「短歌人」2020年1月号掲載作品

丁寧な手紙をもらふ秋の日の由実子様とふ誤字も愉しき

一粒の葡萄のやうな誤字であるみづみづとしてほのと明るみ

陽光の底に拾へる石ひとつ持ちかへらずにもとに戻せり

影絵展めぐれば涙あふれたり心は影で言葉はひかり

めぐりくる雪の季節を想ひつつホットミルクの皮膜を寄せる

子どもらの遊ぶこゑするよく晴れた日曜の午後ラジオを止める

※一首め「実」に傍点

会員1欄、冨樫由美子

#短歌 #短歌人

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