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「短歌人」2020年8月号掲載作品

天金の書といふものを持たざれど持たざれど陽はことばを照らす

ものを書く机の前に窓があり窓ごしにみるみ空の青さ

この空は君やあなたとつながつてゐるとはいへどまひる、ひとりだ

森の奥深くで育ついつぽんの樹のやうな詩がわたしの胸に

さて、と言ひ歩きはじめた人々の長い散歩はまだ終はらない

いまはもう遠くの町に住む人のてのひらの傷 癒えただらうか

(会員1欄 冨樫由美子)

#短歌 #短歌人

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