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「短歌人」2019年2月号掲載作品

秋深く明朝体のこころもてクラリネットの音色を聴けり

なかぞらにセロが聞こゆるまひるまのあれはゴーシュの透明な背(せな)

少女期に集めてゐたるオルゴオル時の谷間に棄てられて鳴る

うつすらと雪冠(かづ)きたる山のこと奏づるならば銀のフルート

ぴあのぴあのぴあのれつすん逃げたなら真珠の音符が追ひかけてくる

オルガンにあはせて讃美歌をうたふさみしいたましひを寄せあひて

(会員1欄 冨樫由美子)

#短歌 #短歌人

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