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娘が胎内記憶らしきものをしゃべり始めて流産の悲しみが和らいだ話

二人目の子どもを流産して、
それを公開した時、
同じ経験をされた方に教えてもらって、 
産婦人科医の池川明さんの本を読みました。

この方、胎内記憶について研究されている方なんですね。

何冊か彼の本を読んで知ったことは、
どうやら子どもたちは
お母さんやお父さんを自分で選んで、
お母さんの胎内にくるらしいということで。
それがたとえ生まれ出るまで至らなくても、
たとえ生まれた後に病気かなにかで亡くなってしまったとしても、
それぞれの役割を全うするために、
その運命を知った上でそのお母さんのもとに来るんだそうで。

それまで化学式で表されるものしか信じていなかった理系の私は、
それを読んだ時、
子どもたちの言うことだし、
そもそも非科学的だし、
きっと悲しみの中にいる親たちを慰めるための夢物語だろうと思いながらも、
自分の体の中で起きた説明のつかない悲しい出来事に、
短い間だけでも命が宿ったことに、
少しでも意味を見いだせる気がして、
自分を責めなくていいと言われた気がして、
信じられないくらい救われたのでした。

なんとなくね、
いなくなってしまった子は
女の子な気がしていて、
こっそり、名前をつけて
心の中で時々呼んでいました。

季節が一巡して、
また幸運にも新しい命(三人目)がお腹にやってきてくれました。

「流産した子はまたお腹に戻ってくる」
なんて話をよく聞くけれど
お腹に来た子は、
いなくなったあの子じゃないって
なんとなくそう思ったのです。

これはもう何も根拠がない。
そんな気がする、ってだけ。


大きくなってきたお腹をなでながら、
2歳になった娘(一人目)と
「あなたもママのお腹にいたんだよ〜」
なんて会話をしていたら
ふと前に本で読んだ
胎内記憶の話を思い出して。

娘に、
「ママのお腹に来る前のこと覚えてる?」って聞いてみた。

そしたら

「そんなのおぼえてるわけないじゃん」

って一撃されました。
違う意味でびっくりしたよね。
#2歳児だぜ
#ティーンかよ

やっぱり覚えてるわけないよな〜
とか
そもそもそんなことありえないよな〜
なんて思ってたんだけど。


お腹の子が無事に生まれてくれて、
その子は大きな大きな男の子で
半年ほど経って
ハイハイしたり
つかまり立ちするようになった頃。


一緒に散歩をしていた時
3歳になった一番上の娘が突然
話し始めました。


「○○(娘)ちゃんがこーーーんなにおおきかったときにね
もうひとりの○○ちゃんと、□□(息子)くんとさんにんでよくいっしょにいたの。
ふたりがだっこしてーだっこしてーっていうから、
わたし、もうひとりの○○ちゃんをおんぶして、
□□くんをだっこしてあげたの
おもかった〜
もうひとりの○○ちゃんはね、
ねむいねむいっていってずっとねてたの〜」



私、ちょっと一瞬はっとなって
歩いていた足が止まってしまった。


もうひとりの○○ちゃん?
三人でよく一緒にいたの?


娘にはもちろん流産したことは言っていない。

もしかしてこれ胎内記憶?
私のお腹に来る前、
お空にいた時の話かな?って
なんとなく思った。

三人は、一緒にいたんだ。
一人目の娘は、下の二人の面倒を見てくれてたんだ。
二人目の女の子は、眠かったんだ。

それを知って、
びっくりしたと同時に
なんだかすごくほっとして。


もうメンタル復活しました〜とか言って
平気な顔をしていたけれど、
宿った命を産んであげられなかったことを
心のどこかでずっと引きづっていて
ごめんねって思っていたんだけど、

そっかー、眠かったのかぁ
ただ眠かっただけかぁ
そっかそっかぁ
って。

そう思ったら気が抜けちゃって。
解放された。


3歳の娘はまだ状況説明が上手でないから
保育園で起きた話なんかを話してくれる時も
いまいちよくわからん、という感じで
私は「へ〜そうなんだ〜」とか言いながら
流してしまうことがよくあって。

胎内記憶の本を読んでいなければ
この話も聞き流していたと思う。

夫は娘の「もうひとりの○○ちゃんの話」は
「またよくわからんこと言うてるわ〜」と
スルーしている(笑)

娘は本当は違う話をしていたのを
私がそう信じたくて
自分の都合のいいように
解釈しただけかもしれない。

だけどね
なんだか勝手に救われて、
小さいけれどずっとそこにあった悲しみから
解放されたのでした。


そんな、ちょっと不思議なお話を
年があける前に
ちょっと、話したくなって。



photo by https://www.instagram.com/yskfilm/



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