ハイパーカジュアルゲームアプリ「stop the flow!」分析と課金の実装について

今回は、App Store&Google Playで上位にランクインされている
カジュアルゲームアプリ「stop the flow!」の分析と、一部トレースをしました。


「stop the flow!」とは?

fty合同会社(株式会社東京通信子会社)が開発したゲームです。
指で一筆書きで線を描いて、キャラクターをあらゆるもの(ライオンなどの動物、敵(?)、波など)から守るという内容です。

画像2

App StoreやGoogle Playでダウンロードできます。

アプリ全体について


楽しいところ
・普段ゲームをしない人でも楽しめるシンプルなゲーム
・クリアしたときや、線を描くときに
振動がするので、その体験が楽しい、「ゲームをやってる」感覚がある。
・クリアするとキャラクターが追加される。
・大ステージが変わっても難易度はあまり変わらないが
 まれに難しいステージがある(個人的に)

ちょっと微妙なところ
・指で線を描こうとしても反応しないときがある(バグ?)
・コインがたまるが使い道がない
振動がするので、その体験が楽しい、「ゲームをやってる」感覚がある。
・結構血が出る

アプリ内の広告について

・広告はかなり多く、(1ステージごとくらい)
広告についての低評価のレビューも見られる。
最初から最後まで無料で使えるので仕方ないが人によっては
かなり気にする人はいそう。(実際いる)
課金(370円)することで半永久的に広告が削除できる。
・広告の種類は幅広く、動画広告、バナー広告などがある。

Storeについて

・アップデート等は頻度は1ヶ月に1回〜 あり、
軽微なバグ修正が継続的に行われている
・虫がたくさん出てきたステージがあったようで、
こちらはユーザーの意見が反映され今は修正されている(Store内での回答もあり)

プロモーション

・動画広告にて、ゲーム内容を流しながら「90%の人はクリアできない!」というコピーで流れている。
その動画で流れているゲーム実行者が下手?で、
「いや、自分ならできる」と自己効力感のようなものが刺激されて
ダウンロードにつなげている。

自己効力感(じここうりょくかん)またはセルフ・エフィカシー(self-efficacy)とは、自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できると、自分の可能性を認知していること。カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが提唱した。
引用:Wikipedia

・ゲーム実況は許可されており多数YouTuberによって
実況されている
・各おこづかいポイントサイトで「○○までクリア!」という案件あり。

課金の実装についての分析

課金部分をトレース。「ADS」とあるオレンジ色のボタンを押すと
すぐにApp Storeの課金につながり、広告が削除できる。

画像9


スクリーンショット 2022-03-24 12.40.40

スクリーンショット 2022-03-24 12.40.51

・App Storeとか見れば「課金で広告を削除」とわかるけれど、
アプリをやっているだけだとオレンジの「ADS」は意識していないと
気づかなそう。
→ あまり課金されると思ってないのかも?

ここからは、アプリの課金について書いていきます。



- 課金の種類
1.  アプリのインストール時に課金するもの
こちらは選択した時点で課金フローが出ます。

画像5

画像8

2. 継続的に課金が必要なもの(サブスクリプション)

例えばSpotify、Netflixなどが挙げられます。
サブスクの課金は、初回はほかの課金と同じ流れとなります。

画像6

画像7

初回以降は、クレジットカードの場合は引き落とされ続けます。
そのほかプリペイドカードやギフトカードなどがあります。

3. アプリ内課金
今回の「Stop The Flow」がこちらに該当します。
アプリを進めていく中で追加コンテンツを使用する際に課金できるものです。

たとえばゲーム内通貨の購入などの「消耗型」であれば
何回でも課金が必要になります。
今回のケースであれば、1度購入することで無制限に機能が使える
「非消耗型」に該当します。

返金方法

一部返金対象となるものについては、返金が可能。
(不具合等による二重課金や、意図しない課金が発生した場合など)

Appleの場合、Apple IDでログインをして
返金申請をするので、少し面倒かも。
でも顔認証やタップで誤って課金されてしまうこともあるかもしれないので、
すぐに申請できるのは消費者にとっては安心。

スクリーンショット 2022-04-08 10.35.35


アプリを問題なく使用したあとや楽しんだあとに返金ということは
当然ながら認められないようです。




勝手に課金されることはない

フローのように、勝手に課金されるということはありません。
ただし、ボタンクリックなどの簡単なアクションで課金できるようにはなっています。

手軽に課金できることでユーザーが問題なく処理をおこなえることと、
ユーザーの「課金している」という意識をなくしすぎないこと
両立させていくことはUXにとって大事かなと思いました。

今回紹介したゲームは無課金でもかなり楽しめました。
やったことない人はダウンロードしてみてはいかがでしょうか?


=====================

分析してほしいデザインや、Web全般に関するご相談など承ります。
https://twitter.com/YUMI111b

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?