地味だけど楽しい、ブランドのお仕事:ショールーム入れ替え作業
わたしは普段、アウトドアブランドのマーケティングの仕事をしています。
今日は業務の一つ、地味だけど楽しい"ショールームの入れ替え作業"のお話。
ナイキは4シーズン制だけど、大抵のブランドは2シーズン制
世の中にはたくさんのブランドが存在します。競技ごとに使用するアイテム、必要なアイテムが異なりますのでその競技に特化したブランドがそれぞれの技術力を使い"勝てる"アイテムや"快適な"アイテムを開発し、デザインし世の中に発表します。
私たちは春になるとTシャツを買い、夏になると、タンクトップを買い、秋になるとロンTを買い、冬になるとパーカーやジャケットを買います。
ブランドはそのタイミングに必要なものを必要な時期(季節)に合わせてユーザー(私たち)に提案してきます。
ナイキは様々なカテゴリーの競技を行なっています、どの時期にどんなアイテムを発表しているのかは知りませんが、1年間に4回新商品の発表を行なっているそうです。ナイキは誰もが知るブランドで、全世界で展開されている。機能性に優れた製品から、ライフスタイル向けの誰もが手にできるアイテムまで様々展開していますよね。あんなに商品量がおおくて年4回も新作発表をしているなんて、大変。しかも、3ヶ月に1回ショールームの入れ替えを行っているとした、めちゃめちゃ労力つかうな〜。なんて思いますが、それだけ細分化され、たくさんの人が関わっているんだろうなと思います。
大抵のブランドは春夏・秋冬それぞれをまとめるので、年2回新商品を発表する、2シーズン制をとっています。そしてわたしは今日、ショールームの入れ替え作業をしてきました。
2年先の商品を作り、1年先の商品を発表させ、今の商品を売る
ブランドの仕事の楽しいところは、自分が関わる(好きな)ブランドが、未来を見据えて、新しい技術の開発をするのか、どんなデザインで発信するのかを誰よりも早く知ることができるチームに入れることだと思います。
新しい商品の技術開発には最低でも5年はかかるでしょう。プロダクトを生み出すまでにはたくさんの失敗をしてきたでしょう。その失敗の数だって社内にいれば垣間見ることができます。
世の中に新商品を発表する1年前には、それを一緒に世の中に発信してくれる、取り扱いショップのバイヤー(商品を買い付けする人)や、取り上げてくれるメディア関連の方々に向けたお披露目会(展示会)を行います。わたしは今日、来年の春夏に発売される、商品の展示会に向けた準備のために今発売されている商品や、今年の秋冬で発売する商品を整理して、来年(2021年)春夏で発売される商品のサンプルを受け入れる準備をしてきました。
今年がまだ半分も終わってないのに、もう来年の仕込みです。経済がとまっているとかお構いなし、私たちはスポーツやアクティビティがより"楽しく"なるアイテムを発信し続けているのです。
ショールームの入れ替え作業はめちゃくちゃ地味です。
ひたすら品番を読み上げ、その商品の所在シーズンを確定させ、整理整頓していく。ただそれだけで1日や2日使い切ります。人数が多ければもっとすんなりできますが、わたしが携わっているブランドは少人数で行わなければならず少し大変です。
その、整理整頓された商品たちは、今まさに店頭で並んでいるアイテムのサンプル。1年前に役目は終わったとも言えるアイテムです。そして私たちは新しいサンプルを仕入れてまだ見ぬ未来に向けて提案することになります。この時期は地味だけど誰よりも早く新しいアイテムを確認できる特権付きなのでワクワクが止まりません。
入れ替えたあとは、市場に合わせてセレクトする。
日本に仕入れたアイテムが全て日本で展開されるわけではありません。日本人の好みの色や、トレンドカラーやデザインなどと照らし合わせて展開アイテムをセレクトしてくのも楽しみの一つ。
わたしはブランドの仕事を外から見ていた時には、ここまでブランドの仕事が"楽しい"ものだとは気づきませんでした。やっぱり自らやってみてより"楽しさ"がわかるんだなと実感しています。
もしブランドの仕事に興味があればジャンルや品物問わず、自分が好きなブランドに携わっていくことができたら、きっとそれはとても楽しい仕事になると思います。
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