『根雪』

一夜で 辺りを真っ白に染め上げた
雪に見とれて あなたの言葉を
聞き逃したふりで もう一度問い返す
あなたは視線を逸らせて 窓の外
眺めて 静かに別れの言葉を
まるでドラマのように そっと繰り返す
あなたの口からこぼれた その短い言葉で
凍えてゆく 指も髪も愛も心までも
馴染みのお店の窓際 指定席
ふたりで来るのは 今夜が最後ね
降り積もる根雪になるには 早すぎる

ひとひらふたひら 空から舞い降りて
指先 触れては すぐに消えゆく
脆く儚く それはあなたとの恋に似て
あとからあとから 静かに降り積もり
やがては根を張り 解かせぬほどになる
私の恋は 沫雪のまま消えた
虚ろな私の心を 優しくいたわるよう
凍えてゆく 指も髪も頬も心までも
私があなたを愛した思い出を
見えなくするように 雪は降るけど
降り積もる根雪になるには早すぎる

あなたの口からこぼれた その短い言葉で
凍えてゆく 指も髪も愛も心までも
私があなたを愛した思い出を
見えなくするように 雪は降るけど
降り積もる根雪になるには早すぎる

降り積もる根雪になるには早すぎる

作詞・作曲 夢有眠

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