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初めてのNikon Z50II その3〜ISOオートの怪
主な被写体は地域猫や花です。一眼はPENTAXが最初でしたから、たとえ動体に不向きと言われても、その不自由さを当たり前のこととして、猫を撮って来ました。
今でも一眼レフは使いますが、FUJIFILMのミラーレス機も使っています。カメラの設定をする上で、参考になるのは鳥撮りをする皆さんのセッティングです。猫撮りは鳥ほど厳しくないものの、動体を撮影する上で結構、勉強になることも多いものです。
さて、前回書きましたが、Z50IIでプログラムオートを使おうとすると、何故か露出オーバーする事象が頻発しました。PENTAXやFUJIFILMでは普通に使えていたものが、まるでカメラ初心者に戻ったかのように、残念な写真を量産したのです。
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上の写真、プログラムオートで撮ったところ、ISO 2000 F6.3 SS1/1000となりました。いやいや、そなアホな。そこそこ明るいシチュエーションなのに、何故にISO2000?撮る写真が全てそんな調子なので、露出オーバーが頻発したわけです。
この原因がどうしても分かりませんでした。ここが他社製をずっと使ってきた人にとっては罠。Nikonの場合、ISOオートに対する考え方が根本的に違うのです。
私はプログラムオート、ISOオートは多用します。ひとつは最初の一眼レフがPENTAXであったから。PENTAXには「ハイパー操作系」と言われるものがあり、Pモードを選んだとしても、F値を操作すれば、瞬時にAモードへ。シャッタースピードを操作すれば、即座にSモードへと移行します。だから、モードダイヤルはPのままでも、PとAとSを簡単に行き来することが出来ます。K-3IIIでは、もっと自由度が増しています。
FUJIFILMも同様で、絞りダイヤルをイジればA、その状態からシャッタースピードを操作すれば、PENTAXのようにSモードのような挙動をします。
ここにISOオートを併用すると、両者ともにF値、SSに準じたISO感度が自動で選ばれるのです。鬼に金棒です。もっと自由に露出を変更したい場合は、Mモードを使えば良いわけです。
ところが、Z50IIでプログラムオートを使おうとすると、設定したISO感度が基準となって、絞りやシャッタースピードがISO感度に見合うように調整されます。
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キモとなるのは、このISO感度設定。この設定自体、PENTAXもFUJIFILMもあります。PENTAXに至っては、ISO感度を上がり易くしたり、上がりにくくしたりする設定項目もあります。
大事なのは、1番上の項目の「ISO感度」です。ここが何かの拍子にイジられていた場合…例えば、ISO2000となっていた場合、ISO2000を維持しようとF値、SSが調整されるのがNikonの ISOオートなわけです。すなわち、ISO感度の下限が2000に設定されたかのような挙動になります。
最初に挙げた写真がおかしげな設定になっていたのは、まさにこれが原因だったわけです。Nikon機でPENTAXやFUJIFILMのようなISOオートを使いたければ、ISO感度を100としておく必要があるというわけです。ここが最大のポイント。
おそらく、ISOオートをほとんど使わない人は気付かないことでしょう。あるいは、Nikonしか使ってこなかった人が他社製を使ったらビックリするんじゃないでしょうか。
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こういう制御だと、プログラムオートはなおさら自由度がないです。PENTAXやFUJIFILMは絞りやシャッタースピードをイジったらイジっただけ変更出来ますが、Z50IIはプログラムシフトを使える場面が限られてきます。
ちなみに、Z50IIはカメラをあちこちに向けると、ISO感度の数値が常に変動するのが見えます。PENTAXも同様です。しかし、FUJIFILMはシャッターボタンを半押ししないと、ISO感度が変動してくれません。
と、まぁ、ISOオートが1番の鬼門ではないでしょうか。
それにしても、Z50II…電池の減りがぁっ!せめて電池のアイコン、目盛りを4個にしてくれーっ!交換のタイミングが掴めんわ。