ワクワク童貞さとも

諸行無常

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少年Yの話

〇少年Yとの出会い 新人塾講師のAはその日初めて配属された教室を訪れた。インテリアにこだわったその教室は、学習塾というよりは、カフェやサロンを思わせる雰囲気だった。

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    • 呆気

      何がということでもないがあまりにも呆気ない。 あまりの呆気の無さに、さっきまで見ていたのは幻であったかとすら思う。 いつの間にとたずねてまわったところで、みんながみんな首を傾げて答えない。 まるでそれを目で見て記憶した人間は自分1人なのではないかとすら思えてくる。 その事を口に出すのですら恐ろしく感じる。 一瞬にして何もなかったかのように切り替わる人たち。 それでいて、全て切り替わったかのように見せて 本当はそれまでのことを記憶しているようなその表情。 何を守ろうと

      • ウィンドウショッピングライフ

        3時間ぐらいずっとフラフラといろんな店を見て結局何も買わなかった。 みたいなことがよくある。 3時間もフラフラして何も買わなかったことは時間の無駄であろうか。 その3時間の内にはじめて知ったことが案外とたくさんあって、考えたことがたくさんある。 少なくとも家に帰って横になっているよりは良かったに違いない。 そう思う他ないだろう。 しかし何も買っていないのだから、手には何もぶら下げていないわけだ。 事実として成果物はゼロである。 やはり成果物が必要であろうか。

        • にらめっこ

          にらめっこが始まった。 駅のホームを歩く時、すれ違う人の顔を出来るだけしつこく見る。 大抵の人はこちらの視線に気がつかないが、 ずっと見ているとまあ10人に1人ぐらいの確率で こちらの視線に応える者がある。 一度目が合ったら極力逸らさない。 どうせもう会うことは無いであろうという気楽さと、目が合うか合わないかの瀬戸際のスリル。 人と目を合わせて会話をすることすらままならない人間のささやかな楽しみだ。 ごく稀に微笑みかけてくる者がいる。 こういうのは大抵自分と同等か、そ

          Audible は良いぞ!

          私はそのように至る時で言ってまわっているわけだがいったい何がどのようにいいのか。常に何かを聞いている生活を送ってきた私が、その変選とともに語っていきたいと思う。 ラジオとの出会い 私は中学生くらいから、常に何かを聞いている生活を送ってきた。 最初に手を出したのはラジオだ。部屋にあったスピーカーにラジオが搭載されていて、夜一人で勉強するとき誰かが喋っている声がするとなんとなく落ち着くというので、ラジオを聞くようになったのだ。ラジオを聞いていると、時間や曜日の感覚も身に付く

          怒る権利

          怒る権利というのは如何にして獲得し得るのか。 そんなことを考えることがある。 何か問題が起きたとき、自分が全く悪くないということが案外と無い。 というよりも、突き詰めて考えればどんなことにでも、自分の落ち度を見つけることが出来てしまうのだ。 そうすると、この場合は自分に怒る権利はあるだろうかという問いが生まれる。 例えば、集まりの際に頻繁に遅をする人がいたとする。(というか実際にいたのだが。) これは私のせいなのである。 この人は仕事には遅刻をしないからである。

          引きこもりと童貞はピューロランドに行け

          先日、コロナ前ぶりにピューロランドに行くことが出来た。 以前と変わっていたところ、変わっていないところといろいろあった訳だが、 やはりピューロランドはテーマパークとは無縁の生活を送っている人にこそ行って頂きたい場所だと感じた。 今回はピューロランドのショーに特化して考えていきたい。 ※ネタバレを含みます。あらすじを知らずにショーを楽しみたい方は注意! ①主人公は元引きこもり? 「Wish me mellのChance for you」 まずはこちらから。 このショ

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          ほんの少しのがめつさ

          ほんの少しのがめつさが欲しいと思った。 がめつさと言っても客観的にみれば当然の権利の範疇だろうと思うが。 貰えるものは有難く貰っておこう。とか 無料で使わせて頂けるものは利用しよう。とか 自分に何のメリットもない話は断わろう。とか そういうのを罪悪感とか申し訳なさを感じずに享受出来るようになりたいのだ。 深夜にコンビニに行ったら後から来たお兄さんが外にあるゴミ箱にめちゃくちゃ家庭ゴミ捨ててた。 それぐらいタフに生きていけたらもう少しマシな心持ちだろうかと思って眺めてい

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