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2024年10月10日の日記

 元気のない日々が続いている。何か疲れている。昨日も仕事終わりでくたくただったというのに休み前で気が緩んだのか、一時半過ぎまで夜更かしをしてしまった。何度同じ後悔をするんだろう。この前の日本酒のイベントで吉田類が、昨日の夜は飲みすぎたから今日は飲みすぎないようにしたい、と言いながら日本酒の入ったグラスを早々と空にしていたことを思い出す。人はいつまで経っても同じ過ちを繰り返し続けるものなのだろう。

 昨日の夜は何となくYouTubeのおすすめに出てきた、宇垣美里に書店で一万円を渡したら何を買うか、という動画を観た。宇垣美里という人のことはよく知らなかった。知っていることと言えば、美人のアナウンサーということくらいだ。何でもいい、昨日の僕はひどく疲れ切っていたし、疲れているときに美人は効く。美人は見るサプリメントである。

 宇垣美里ってこんな顔している人なのか、と思った。写真では見たことがあるけれど、多分動いている姿はほとんど見たことがなかった。僕はあまりテレビを観ない。

 開店前の新宿ブックファーストワンの中で本を手に取り、本の知識を披露しながら次々にカゴの中に本を入れていく姿は格好良かった。女子アナだし忙しいのだろうしどうせそんなに本なんて読んでないだろうと思っていたけれど、全然そんなことがなく、じっくりと腰を据えて読まないと読み進められないような海外文学の造詣も深く驚いた。僕なんかより遥かにたくさん本を読んでいる。

 魅力的だな、と思った。一瞬で惚れてしまった。こんな女性と本屋デートをしたり同じ本を読んで喫茶店で本の感想を語り合ったりしたい。

 瞳が妙に静かだった。活動的でよく喋るのに瞳が静かで、そのギャップに魅せられている内に虜になってしまった。

 プロジェクト・ヘイル・メアリー、風葬の教室、地雷グリコ、読みたい本がどんどん溜まっていく。それにしても人がおススメする本や人が読んでいる本って、どうして面白く思えてしまうんだろう。僕が今読んでいる本だって面白いのに、そっちの本の方が面白く思えて浮気したくなってしまう。本って、読み終わるまでになかなか時間がかかるからもどかしい。

 宇垣美里がオススメしていた本を買いたい気持ちを抑えて、喫茶店に閉じ籠り読み途中の本を読み進める。

ホットチョコレート

 盛岡のお気に入りの喫茶店羅針盤でホットチョコレートを飲みながら読んだのは北原一『ふたり、この夜と息をして』。秘密を抱えている者同士の高校生たちが、互いを思い合っている様が美しい。孤独だと思っていても、誰かに気にかけられていたりする。優しい青春小説。ポプラ社っぽいなと思った。

 この羅針盤という喫茶店はとても静かな喫茶店で、シャンソンなんかのレコードが流れていたりするのだが、その厳かな空気に飲まれてしまったのと、何だか疲れていたせいもあって、死んだような顔で本を読んだ。
 本とは死んだような顔で読むものだ、という格言を突然思い付いた。そんな休日の昼下がり。

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