『恋は光』観た
『恋は光』を観た。
恋とは、誰しもが語れるが誰しもが正しく語れないものである。
映画の中である登場人物が言う言葉。
これをこの人が言うのか、ということも含めて名シーンだった。
本当そうだよな。
恋について語ることができたとしても、それはあくまでも自分にとっての恋でしかない。
自分が恋だと感じたらそれは立派な恋で、恋に正しいも間違いもない。
とても好きな映画だった。
観はじめてすぐに好きな映画だと分かった。
なぜなら、登場人物全員が皆ちょっと変人だからだ。
主人公は恋する女性が光って見えるという特異体質で、それ故恋を煩わしいものと捉え、恋とは無縁な生活を送っている。
物語は、そんな主人公が恋に落ちるところから始まる。
主人公が恋に落ちる女の子も、恋というものを知りたいとたくさんの文学作品を読むようなちょっと変わった女の子で、今時スマホも持っていないので友達もいない。
主人公と文学少女東雲は、交換日記をすることになるのだが、その日記の中で恋の定義について考えるという展開もいかにも変人っぽくてとても良い。
これを観ながら、『まともじゃないのは君も一緒』をちょっと思い出した。
『まともじゃないのは君も一緒』も、成田凌演じる変人っぽい予備校講師の恋愛を描いたラブコメだった。
登場人物が変人だと何が良いのかというと、登場人物のことを応援しやすいところである。
たとえば登場人物がいけ好かないイケメンだと、あまり共感できない。でもこいつイケメンだし、性格悪いし……。
登場人物に共感したり応援したくなったりする為には、その登場人物のことをどこかかわいそう、と自分よりも下に見れるような部分が必要なのだ。
登場人物が変人だと、この部分を簡単にクリアできる。
え、この人恋したことないの、スマホ持ってないの、友達いないの?
もちろん、変人なだけでは応援したいと思えないから、ピュアな心を持った変人でなくてはならない。
この『恋は光』の登場人物たちは、皆とてもピュアで、恋というものに本当に真面目に向き合っている。
その上で自分なりに恋というものを定義し、恋というものは何なのか、自分なりの答えを出していく。
その姿に、本当に感動してしまった。
やっぱり恋って良いな、と思った。
俳優皆良かったけど、特に西野七瀬はおいしい役どころも含めとても良いと思った。今まで観た西野七瀬の中では一番いい。
自分の恋をちゃんと大切なものとして扱い、その恋に関しては嘘をつかないところがとても良かった。
自分の恋をたいして大事じゃないように扱ったり本当は好きなのに好きじゃないと嘘をつくような人は嫌いだ。
この映画の登場人物たちは、皆自分の恋にまっすぐに向き合い、その恋を大切なものとして扱った。
だから最後に主人公が出した答えに、本当に感動してしまった。
やっぱり恋は良いよ。恋は素晴らしい。
僕もラブストーリーを書きたい。
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