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傍観者効果

こんにちはこんばんは yumenohi です。

傍観者効果(Bystander Effect)は、人々が他人が困っている状況にいるときに、助けを出さない傾向がある集団心理の現象の事。
傍観者効果は「他の人がいると、自分が助けなくても大丈夫だと思ってしまう現象」です。
この効果は、多くの人が同じ場面に立ち会い、誰かが助けを必要としている状況でよく見られます。人々は「他の人が助けるだろうから、自分は何もしなくてもいいだろう」と考えがちです。結果として、誰もが助けを出さず、被害者が助けを待つことになります。

何でこんな事が起こるかというと

(多元的無知 )- 他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性を要しないと考える

(責任分散 )- 他者と同調することで
責任や非難が分散されると考える

(評価懸念 )- 行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価を恐れる

社会心理学の用語の解説ではこの3つの考えで
傍観者効果が起こると言われているそうです。

そもそもこの効果
1964年、ニューヨークで起こった事件
この事件では、深夜に自宅アパート前でキティ・ジェノヴィーズ(1935-1964年)が暴漢に襲われた際、彼女の叫び声で付近の住民38人が事件に気づき目撃していたにもかかわらず、誰一人警察に通報せず助けにも入らなかったというものである。
1968年、心理学者のラタネ氏とダーリー氏がこの事件に興味を持ち、
「多くの人が気づいたからこそ、誰も行動を起こさなかった」と仮説を立て
実験を行ったところ「都会人の心が冷淡だから」誰も助けなかったのではなく、「多くの人が見ていたために」誰も助けなかったことがわかった。
実験内容については割愛しますが、

この傍観者効果によって助けなかった人間を非難するのではなく、傍観者効果が発動してしまわないような社会システムを作ることが重要と言われている。

日本でも昔、正寿ちゃん誘拐殺人事件というのがあった。
登校中の小学生が連れ去られているのを多くの通行人が見ていたが、誰も警察に通報しなかった。目撃者は一様に「ぐずっている弟(被害者は男児)を脇に抱える兄(犯人は19歳の少年)だと思った」「誘拐だとは全く思わなかった」というような証言を残している。
というような傍観者効果の発動した事件、事故は現在でも多く例があるようです。


傍観者効果を克服するために大切なことは、他の人がいるからといって、自分が何もしないのではなく、積極的に助けを提供することが大切だということです。他の人も同じように思っている可能性があるため、自分から行動を起こすことが大切。

と、ここまで調べていて思ったのですが、
そもそも、世の中のほとんどの人は
なにかしらで困っているか、困っていると思っている。
自分が困っているのに、困っている人を見過ごすなと
言われてもなかなか動けないものである。

だいたい災害現場などで余計な事をするより
2次災害でみんなに迷惑をかけてしまうのではと
尻込みするぐらいでちょうどよい場合もある。

何か事があった時、
まわりに自分より適任者がいるのでは?と
探すより、
自身の経験量や知識量をふまえて
何かお手伝いできることは無いかな?と
やる事を探す。
その方がとても前向きな思考だと思う。

傍観者効果のメリットとデメリット。

メリット:

  1. 自己保護: 傍観者効果が働くことで、人々は自分の安全を守ることができます。危険な状況に自分を巻き込まないようにするため、一歩下がることができます。

  2. 情報収集: 他の人が状況を見ている間、一部の傍観者は情報を収集し、状況を理解する役割を果たすことがあります。これは重要な情報を提供することができます。

デメリット:

  1. 助けが行かない: 最も明白なデメリットは、助けが必要な人に対して助けが行かないことです。多くの人が傍観していると、被害者は助けが来ないことに失望し、深刻な状況に陥る可能性があります。

  2. 社会的責任感の低下: 傍観者効果が働くと、個人の社会的責任感が低下することがあります。他人に対して責任を感じなくなり、協力と連帯心が減少する可能性があります。

  3. 助けが遅れる: 傍観者効果が働くと、助けが遅れることがあります。緊急の状況では、速やかな行動が重要ですが、傍観者効果が働くと適切な行動が遅れることがあります。

  4. 過度な依存: 他人に助けを求める人が周囲に多くいる場合、依存心が高まる可能性があります。つまり、自分で問題を解決しようとせず、他人に頼ることが発生します。

傍観者効果は、緊急の状況において効果的な行動が妨げられることを示すものであり、社会心理学や倫理学の観点から研究されています。

ビジネスにおける具体的な例としては、次のような状況が考えられます:

  1. 組織内での問題解決: ある部署やプロジェクトチームで問題が発生したとき、他の部署やメンバーが問題に積極的に対処するのではなく、他の人が対応するのを期待し、何もしない傾向がある場合があります。

  2. 組織内のいじめや対立: 職場でいじめや対立が発生した際、他の従業員が黙って見過ごすことがある場合、傍観者効果が影響を及ぼす可能性があります。

  3. リーダーシップの不在: リーダーが問題に対処することを期待されており、従業員が自発的に行動しない場合、傍観者効果が発生することがあります。

ビジネス環境で具体的な解決策はと調べてみますと

  1. 教育とトレーニング: 従業員に対して傍観者効果について教育し、その影響や問題点を説明します。また、積極的な介入や協力の重要性を強調し、具体的なシナリオやケーススタディを通じて訓練を行います。これにより、従業員が問題に対して積極的に行動するスキルと自信を養います。

  2. リーダーシップの示唆: リーダーシップ層は、傍観者効果を減少させるために積極的な役割を果たすことが求められます。リーダーは、従業員に対して適切な行動のモデルを示し、他人を助ける文化を育てる重要な役割を果たすことができます。

  3. 報酬と認識: 傍観者に対して積極的な介入や協力を報酬や認識に結びつける仕組みを導入します。たとえば、特定の行動を取った従業員に賞を授与したり、その功績を公に認めたりすることが、積極的な行動を促す要因となります。

  4. 匿名な報告ルートの設立: 従業員が問題を報告するための匿名な報告ルートを設立します。これにより、不安や報復を恐れずに問題を報告しやすくなります。

  5. コラボレーションとコミュニケーション強化: チーム間や部門間のコラボレーションを奨励し、コミュニケーションを強化します。人々がお互いに信頼し、問題や困難に対してオープンに話し合える環境を作ります。

これらの解決策は、
傍観者効果を減少させ、
積極的な行動を奨励するのに役立つ可能性があります。

今日も一日、お疲れさまでした。
ありがとうございました。



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