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なるべく単純で暗示的な描画を考えたい

これは全く個人的な考えに基づいた練習です。素描の素描という感じです。一旦ザッとやったら二度は触らない。あそこがちょっととかどうのとかはない。それで事物の印象をどれだけ暗示できるか、そういう練習です。飽くまで大体の話ですが。

それが描画上のどんな意味があるかという点については自分でもあまり考えたことがありません。従って世間様に言う程のこともありません。しかし、これは描く者の直感としてやるべき意味があると感じ、また単純に面白くもあるので普段からチマチマとやっております。

あまり立派なものを描こうとは考えずに、粗末なスケッチブックなどに気楽にやります。描くことは描くことでしか解らない。そんな部分での練習です。とにかく手を動かすことが目的と言っても良いですが、早く言えばどれだけ少ない筆致で事物が暗示できるかですね。

上の絵なんかはむしろいじり過ぎかも。完成を目指すのではなくて飽くまで暗示に留める。完成を目指すのはまた別の練習が必要で、それはそれで大変なのですがとりあえずはここだという話です。

ちょっと墨汁が混じっていますがその辺の絵の具の黒だけで描いています。トーンで認識する感覚は以前の記事と同じです。まずは明暗の調子で考えてみようと言うことです。筆なんかもあまり上等を使うよりもむしろ安物が面白いです。安価なものは少々ダイナミックに遠慮なく試せると言うこともあります。

もっとも、道具も私の生活レベルに従っていますので上等を使ったことはあまりありません。余裕のある人は何でも試せば良いですね。どんな発見があるかも知れません。

上の絵の元になったのはこれです。全く別で描いた絵の端くれですが、原野のような風景に見立てることが可能だと思いました。事物は単純な落書きの端くれやパターンなど様々なものから想起できます。その辺が絵の面白さでもあると思います。

表面のザラつきはスケッチブックの違いです。しかし、やや!こっちの方が面白いかな。まあそう言うことは普通にありますね。

素の部分の練習などお見せするものではないかも知れませんが、まあぼんやり見てやってください。

ごきげんよう。


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