正直献血に嫌な興奮を覚える

 そこのキミ! 献血はしているか? してる? 偉いぞ! できない? そうか、協力しようとしてくれたその心が偉いぞ! 針が怖いし痛いのが嫌? まぁそこまで痛くないので痛みは気にしなくていいが針が怖いとつらいかもな。無理しないで大丈夫だぞ! タイミングが分からない? 大抵都内のでかい駅には献血ルームがあるから、「1時間ぐらい暇になっちゃったな〜時間潰したいな〜」ってときに行け!!! 店入るより金かからないし、Wi-Fiあるし、漫画もあるぞ! みんなも献血をしよう。

〜献血することのメリット〜
・自己肯定感がはちゃめちゃに上がる。
自己肯定感がはちゃめちゃに上がる。なぜなら献血センターの方々は献血しに来た人を「偉いね〜」とはちゃめちゃに褒めてくれるからだ。こちらは無料で飲み物飲んで腕捲って針入れられて寝そべってるだけなのに偉い人になる。しかも「人を助けてる」という実感がある。例えば街中のゴミ拾いとか、ちょっとした親切とか、こういう「確実に良いことをしたが自己満足の範囲内でありこの行為で誰かが助かったのか分からない」みたいなのって辛くなるときもあるじゃないですか。人によっては「恩賞を期待して親切をするな」と厳しい教えをしてくる人もいるかもしれませんが、やっぱり行動にはリターンが欲しいですよね。その点で、献血はちゃんと自分の血が誰かの血になっていると実感が湧く。実際がどうか分からないけれど。なので「自分がこの瞬間に生きてて助かった人がいたのなら、生きてて良かった〜献血して良かった〜」と思える。ありがたいですね。死んだ後天国地獄裁判にかけられたときでも「献血の経験があります!」は大きな加点だと思います。

・時間が潰せる
これはさっきも言ったけど、献血センターがあるような都会、マジで時間潰す場所がない。屋内は悉くベンチが設置されてない。屋外は夏は暑いし冬は寒い。そんなときに「〜12:00の予定と14:00〜の予定が同日にある」って言われてみろ。どうすりゃええねん。店に入るかカラオケに行くか映画観るかしかないだろ。金かかる。ただ時間を潰したいだけなのに金かけたくないよな。もちろん、店に入る以外の選択肢もある。駅の壁にもたれてスマホいじるとか。嫌だよな。この、一回家に帰るわけにもいかない、かと言ってがっつり他のことをやる時間もない、この微妙な2時間程度の空きを君はどうする?
献血に行こう。
無料でWi-Fiがあり雨風も凌げる献血に行こう。ついでに採血してもらえるのでなんとなくの血液の状態も分かるぞ。助かる。

興奮する
今回書きたかったのはコレです。正直今まで書いたのは長い前座。ここからが本題。献血って興奮しませんか?
こう、なんだろうな、ジェットコースターを乗るときは安全であるという保証の上であのスリルを味わっているところがあるじゃないですか。それですよ。椅子の上に転がされてぷつりと針を刺される。そして半透明なキューブの中に私の鮮血がスーッと、鈍い赤色がスーッと通り搾り取られていくんですよ。で、もしその吸引が止まらなかったらと考える。そしたら死にますよね。興奮しませんか!?そうはならないって知ってます。献血センターの方がめちゃくちゃ気をつけてくれて、手足の痺れや体調を何度も確認してくれて、アフターフォローもしっかりしてくれることを充分知っているうえで、普段では味わえない他殺の可能性に身を委ねているスリル。興奮しませんか?だってなかなか無いでしょ。他殺の可能性に身を委ねること。「ああ、こうしたら死ぬんだな」の瞬間って基本は自分でしか作れないじゃないですか。それを他人が提供してくれる。しかも私は結局は死なないことを分かってる。安全な場所だからこそ最大限まで興奮できるわけですよ。あ、殺されたい訳ではないです。そこは誤解なきよう。あとたぶんMでは無いです。献血センターの人が下手に出てくれてこちらが傲慢な状態で成り立つから興奮するんであって、命令や相手の方が立場が上を見せつけるようにしての行為だったら嫌です。針が痛いことは、「今皮膚を貫通し血管を破ったんだな」と思えて良いですが痛いのは嫌です。なるべく痛く無い方が良いです。そして「頼みます」と言われて仕方なく引き受けるようなポーズを取りつつも、この簡単な口での応対だけで命がインスタントに危険に晒されることが楽しいんです。

 つまり何が言いたいかというと、献血に行こう!完!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?