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9514 エフオン 決算分析

2/10に発表された証券コード9514 エフオンの2Qの決算分析を行いましたので分析内容について記載していきます。

1.事業内容

業種:電気・ガス

再生可能エネルギーであるバイオマス発電の運営。バイオマス発電の燃料は国内からのみ調達。

2.3Q業績内容

株探より通期予想と四半期推移を確認していきます。
〇通期予想
 
売上は過去最高予想だが利益は
 コロナ前の水準にはまだ戻っていない。
 前期と比べると大幅な増収増益。

株探_今期の業績予想

〇四半期業績_進捗率
 
売上50%   (過去平均51%)
 営業利益39% (過去平均59%)
 経常利益46% (過去平均60%)  
 純利益46%  (過去平均57%)  

 QoQで見ると売上・利益ともに成長し、
 営業利益率も良くなっている。
 しかし利益の進捗率は悪いので
 このままでは下方修正となる。

株探_四半期の業績推移

 下方修正になるのか、
 なぜコロナ前より利益率が悪いのかについて
 決算内容を確認していきます。

3.決算内容

セグメント2つであるが
グリーンエナジー事業(バイオマス発電)が
売上割合98% 営業利益90%を占めている。

決算説明資料_各セグメント業績

〇グリーンエナジー事業
 
バイオマス発電所で発電した電気を
 販売するのがメインの収益となる。

 エフオンの売上は簡単に下記のように
 考えることができる。
 売上=発電量×売買単価

 利益については、
 発電所の費用で一番大きく占めているのが
 燃料費。
 発電するには燃料である木質ペレット(木材)が
 必要であるため安く木材を入手できると
 利益は大きくなる。

 発電量・売買単価・木材価格
 エフオンの業績を
 見るうえで重要な項目となります。

決算説明資料_発電費用

次に各項目について確認していきます。

〇発電量
 
今期より新しい発電所(新宮発電所)が
 稼働している。
 →そのため今期は発電量が増えたため
  売上が増加している。
 ※今後新しい発電所ができないと売上が
   伸びていかない

決算説明資料_発電量

〇売買単価
 
バイオマスエネルギーは再生可能エネルギー
 であるため、国が推進しているので
 売買単価は原材料で決められており
 変動しないため安定している。
 →売上が伸びるには発電量を伸ばすしかない。

決算説明資料_売買単価

〇木材価格
 
コロナ以降アメリカで住宅が
 建築されるようになり、
 ウッドショックが発生し、
 木材価格が高騰しました。
 →前期から今期の2Qまで営業利益が
  以前より小さいのは
  木材価格が高騰したため

 現在アメリカでは利上げで住宅着工件数は
 減少して木材価格も下落中。
 日本の木材はまだ下落していない。
 →エフオンはアメリカと同様に
  日本の木材価格も
  下落すると想定しているため
  下期は利益が伸びると考えている。

 そのため進捗率が悪いが
 下方修正を発表していない。
 ただし木材価格が下落しなければ
 下方修正となる。

※参考情報
エフオンは発電に使用する木材は全て国内産(他メーカは海外産がメイン)
エフオンの木材価格で最も業績に影響するのは九州と栃木。

決算説明資料_アメリカの木材価格
決算説明資料_国内の木材価格

4.最後に

エフオンの決算評価
今後の期待★★★☆☆

木材価格が以前の水準に戻るだけで利益が大幅に回復するので、
そのタイミングにチャンスがあるかなと思います。

以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!

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