ガン=相撲

投薬により感情を抑制され、ひたすら五穀豊穣地鎮鎮魂のため四股を踏み続ける存在。相撲取り。また彼らは時として反協会的な存在の処刑人ともなる。

私?何人か覚えてはいない。罪の意識は、当時はない。ただそれこそ機械のように殺した。当然だと。護国安堵の勤めを果たしたと。

右から幕下。右胸に3発。張り手。沈黙。

正面、幕内関脇。キラウエア山。

「血迷ったか、ペナイン山。何故だ。」

返答代わりに錠剤とカプセルをキラウエア山の足元へ投げた。

キラウエア山は眉一つ動かさず、銃を二丁構えた。それに続き私も両手を広げ、構える。ガン=相撲『不知火』。

ガン=相撲は銃口の向きと筋収縮から銃弾を回避する技術を身に着けた者に対して使用される近接格闘技術だ。接近し、体当りし、組み、撃ち、投げる。五穀豊穣地鎮鎮魂を願って。

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