日経IRフェアオンライン グリムス説明会聞いて〜決算書に書かれてない他者との差別化とは?
毎年楽しみにしている日経 IR フェアですが、今年はオンラインの開催でしたね。正直、いつもパっと見て投資したい企業が出てこないですが、それでも参加してみると、意外によい企業に出会えることがあるのが IR フェア。 ブースを歩いていると、会社の雰囲気で「あ、ちょっと話を聞いてみようかな」という感覚になれるのに、オンラインだとそれができなかったのが残念でした。
そんな中でも、私が投資対象として、楽しみにしていたのは3150グリムスの説明会でした。決算書には書かれていない同社の強みや収益力についてよくわかったので、今回の一番の収穫です。
グリムスは、中小企業の電気料金の削減提案や、一般客に太陽光発電や蓄電池を販売していて、業績も好調な企業です。グリムスの業務内容と強みについて記録しておきます。参考になればうれしいです^^
グリムスは電気料金を削減する会社。電気の改善パターンは3つ
1.運用改善…電気の基本料金は、電気の使用状況によって決定されるので、使用のピーク値を抑えるために使う設備を販売(物販)
・EMS(エネルギーマネジメントシステム)
・電子ブレーカー
2.設備改善…省エネ設備に切り替えを促進、販売(物販)
・LED
・省エネエアコン
・省エネコンプレッサー
・太陽光パネル・蓄電池
3.調達改善…電気そのものの調達先を切り替える(ストック)
・電力取次(エナリス、新電力会社い取り次ぐ)の手数料をもらう
・電力小売(グリムスが調達した電気を販売)
注目!!他者との差別化は4つ
1.新規の営業開拓をする必要が少ない
電子ブレーカーを購入している既存顧客約5万件に営業ができる。 実際は、1顧客が200 V と100 V の2つの契約を持っているので、約10万件が契約のターゲット。7〜8割が乗り換え率。
2.解約率月0.4%(月)
既存ユーザーに営業していることと、月数万円という小規模の顧客なので、他社に乗り換えられることが少ない。
3.収益性の高さ
負荷率(電気を24時間365日かけてそのうち何%使ったかを表す割足)がとても低い(9.3%)顧客が中心であること(新電力に切り替えて収益が見込めるのは30%以下程度の負荷率)
顧客の電気料金は決まっているけど、グリムスが調達する電気の価格は天候によって左右されるので、調達コストが高くなった時に、負荷率が低いので利益が下がりにくいということが他者との差別化だそうです。粗利は、他者より2倍あるそうです。
4.VPPに参画
VPP(バーチャルパワープラント:全国各地に存在する小規模の再生可能エネルギー発電をまとめて制御・管理をあたかも一つの発電所のように利用するしくみ))を活用した国の実証実験に参画していることです。蓄電池の貯める放電の機能を、IOTで結んで需要と供給のバランスをとることができます。お客様が利用すると、約40万程度の補助金がでるそうです。
今後は?
安定したストック収入と、卒FIT案件が増加するので蓄電池の販売が見込めます。コロナの影響はほぼないと考えます。スマートハウスプロジェクト事業は催事ができなかったが、テレマーケティングに切り替えて3Q中に通常に戻ることを想定しているそうです。
202103 2Q決算についてもこちらで書いているのでよかったら読んでみてください^^
「卒FIT」について、具体的に書いてあります。
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