見出し画像

ありきたりな恋愛話を書いてみた。

春、卒業、入学、出会い、別れ
様々なことが移り変わる季節。
そのできごとに色を添える桜・・。


彼と出会ったのは数年前。
一目惚れだった。
友人の結婚式パーティーでの一目惚れ。
なんとなく話しかけて、連絡先を交換して
ご飯に行った。
ご飯も楽しかった。
ご飯の帰り彼は言った

「駅こっちだっけ?この辺こないからよくわからなくて」

数分歩いてその道が駅の方向じゃないことに
気付いたが、すぐ言い出せなかったのは
少しでも長くいたかったから。

もう、好きだった。


そして2回目のご飯もいくことになった。
楽しかった。彼は
許可をとって別れ際、
頭をなでてきた。
嫌じゃなかった。

三回目、ご飯を誘ったが返事はこなかった


あれから二年彼の返事はいまだに来ない。

返事がないことが返事ということは知っている。


しかし、思い出してしまう。

桜をみると。

あぁ彼もどこかで桜を見ているのかな?
一緒にみたかったなぁ・・
と、

不思議と桜を見ると思い出す。

一緒に桜をみた思い出もないのに。

そして、人生で会うのは最後で良いから、
もう一度だけ会いたいとひそかに思う。

たった二回のご飯しか思い出はないけれど、
そのぐらい魅力的な人だった。

二回目のご飯で彼が私にいった。

「こんな素敵な子とご飯にいけて、俺は幸せだ。」

と。

その言葉をそのままそっくり彼に返したい。

今年も桜が咲き、たいして思い出もない
彼をなぜか思い出す。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?