FM802の春。ACCESSキャンペーンソングがやってくる。

私がラジオを好きな理由はたくさんあるけど、
そのうちの一つは 季節を感じられるからだ。

そんなラジオライフの中で
あえて一番好きな季節は？と聞かれたら
間違いなく「春」と答えるだろう。

2008年から2011年はリスナーとして、
ラジオからワクワクその時期を待っていた。
2012年からはその内側の人間として、
それでもワクワクしながら この時期を待っていた。
2018年からは、
さらに もっと深くもっと近いところで
ワクワクしながらこの時期を待っていた。

いつだってこのキャンペーンには
ワクワクが真ん中にある。
それが、FM802 ACEESS キャンペーン。

毎年 FM802の縁のあるアーティストが
このキャンペーンだけのために1曲を書き下ろし、
その1曲をこれまた802縁のシンガーが歌いつないで
完成する、という 唯一無二のドリームプロジェクト。

これまでに、aiko、槇原敬之、ウカスカジー(桜井和寿・GAKU-MC)
尾崎世界観、ゆず 北川悠仁、忌野清志郎、秦基博、くるり 岸田繁 など
錚々たるアーティストが 作詞作曲を担当してくださり、
昨今ではそのセルフカバーverをリリースするという流れも多くある。

世の中には色んなコラボレーションがあり、
その経緯や熱量や、ターゲットが
それぞれにあると思うが、
この ACCESSキャンペーソング は、
802のリスナーに、
802の電波を通して聞いてもらうことを
大前提に作られた1曲。

なので、基本的に
FM802のオンエアのみでしか聞けないという
時代と逆行した、
悪く言えば 時代遅れなプロジェクトかもしれない。

年によっては、レンタルCDショップでレンタルができたり、
サブスクリプションでの配信もあるが、
もちろん他のラジオやテレビでは聞けない。

今の時代、音楽を聞くツールは無数にあるし、
もちろん音楽の楽しみ方は人それぞれだが、
この曲は できたら、
いや、"絶対に" ラジオから聞いてほしい。
そんな思いからスタートしている
今年で16年目のプロジェクトだ。

毎年、4月頭にラジオでオンエア解禁され、
約2カ月間の期間限定で流れる
「ACCESSキャンペーンソング」は、
802リスナーにとっても802チームとしても
毎年、春に欠かせない存在になっている。

昨今の、
"好きなときに 好きな音楽が楽しめる時代"とは
反して、時代遅れで、
不自由なタイミングでしか聞けない この曲。

でも、この 不自由なタイミングこそが、
ラジオの根本的な魅力である。

それは きっと、
「また この季節が ちゃんと来て、
またラジオで再会できたね」と
確かめ合えるように。
このいろんな思いが 入り乱れるこの季節に、
音楽で走り抜けられる力を 特別にもらえるように。

ラジオから聞こえる曲は、
普段自分がサブスクやCD、YouTubeで
選んで聞く時とは違う感覚がある。
これは1度でもラジオを聞いたことがある人は
感じたことがある、ラジオ特有の感覚だと思う。

それは きっと自分の心の準備もないまま、
自然な形で音楽がすっと入ってきて、
見えてる景色とマッチしたり、
生活とマッチしたり、はたまた 良くも悪くも
容赦なく、心に突き刺さることもあるだろう。

無数の選択肢から
自分で自分の好きなものを選べる時代だからこそ、
声しか知らない　DJや、
誰かわからない、顔も見たこともない、
その奥にいる スタッフが選ぶ音楽。

それらは自分で選ぶ範疇にはなかった
まだ見ぬ世界だったり、
忘れかけていた記憶だったり、
運命的な出会いを持ちかけてくれることがある。

私はそれを総じて
ラジオマジックって呼んでたりするんだけど、
中学生の時そんなラジオマジックにかかった私は、
その日から勝手にラジオに運命を感じて、
まっしぐらこの仕事を目指すことになった。

ひょんな事から　1番自分が聞いていた
「ROCK KIDS 802」にスタッフとして
仲間入りできることになり、
この「ACCESSキャンペーソングプロジェクト」も
関わる機会が増えた。

そんな私が 思う
今年の FM802 ACCESSキャンペーンソングは
とにかく距離が近い。
最初の１文でこれは自分の曲だと、
勘違いも甚だしく あの頃に似た
無敵で青い 運命を感じた曲だ。

今年のキャンペーソングは いよいよ
あと数時間後に解禁される。
作詞作曲は Superfly。
シンガーは、、、事前に調べても出てくるし
曲を聞いて、その声で誰かを当てるのもおもしろい。

是非、FM802にチューニングを合わせて
不自由で、だけどそれがきっと
あなたの 運命的なタイミングだから、
そうやってラジオで 出会って欲しいです。

16年目。
2023年の FM802 ACCESS キャンペーンソング
関わったたくさんの人たちに敬意を込めて。