見出し画像

アフターコロナで商業施設はどうなるか?

写真に載せたのは、熊本震災復興のシンボルであるサクラマチクマモトという商業施設です。一階にバスターミナルがあります。熊本の再開発により作られた商業施設ですが、中心市街地にあるわけです。

画像1

ひと昔にダイエーが駅前や中心市街地に出店をし、加速していく様相はバブルの象徴で、ダイエーのビジネスモデル自体が不動産業にほど近いものでありました。出店予定地付近の土地を買い取って、出店した後、近隣の不動産価格が上昇し、それを担保に融資を受け、更に出店という錬金術に勢いが止まりませんでした。中内オーナーの書いた本だったと思いますが、「不動産価格は金利の動向と比例する。」と書いてありましたが、不動産業の中で非レジ化をビジネスモデルにしているダイエー中内オーナーならではの言葉だと思います。

この言葉は間違いではなく、私も非レジデンス系のビジネスであれば、景気動向と比例する不動産価格をこのように言うと思います。このように言わないとこれがこうなったら、こうなってとか説明が大変だから、一言にまとめるとこの言葉になります。

実需のレジデンス系はプライムレートの住宅ローン金利が下がれば、下がる程今が買い時との顧客のニーズがあり、一概にこの言葉にはならないと思います。

画像2

さて、アフターコロナ後の商業施設は全体的に不調になるかと私は思いますが、郊外の大型店は買物というより、バカンスを楽しむような別の目的で顧客のニーズがあると思います。ただ、郊外大型店があまりに遠くにあってはあまり行きたくなくなると思いますので、どんどん中心市街地に近づいてくると思います。そっちの方が便利ですし、その商業施設のブランド力も上がると思うのです。例えば、下記の図を見て下さい。

商業施設説明

今まではロードサイドAが郊外型大型商業施設の代表例でした。そして今も大変賑わっています。大きな駐車場を用意し、駅前ではなく、用地取得費用の安いロードサイドが駐車場をたくさん確保できて良かったわけです。実際は広々し過ぎて、駐車場の端からはお店の中まで大変遠いというような施設もあると思います。

これより郊外駅前商業施設Bの方が流行ると思います。駅があるという事は近隣は住宅地であるのと、中心市街地にどんどん近づいてきた上、もしもその商業施設が失敗した場合のリスクを勘案するとこっちの方がリスクヘッジできているわけです。バブル期はこの現象でバブル崩壊後にロードサイド大型商業施設Aの方がリスクが少なく、主流になりました。中心市街地活性化が働くほど、脅威的な成長でそれを止めようと大店舗法が出来ました。政策もコンパクトシティであったり、大店舗法でロードサイドAのような店舗を止めようとしていますので、郊外駅前商業施設Bが主流になると思うのです。また、駅前だと土地価格が高いので、施設自体の屋上部分である4Fとか5Fに駐車場を作ったりなど、ハード面も強化され、そっちの方が買い物しやすいですね。

また、リスクヘッジの説明ですが、郊外駅前商業施設Cと新たに増床する手法が主流になってくるでしょう。私が分譲地を作る時も1期.2期と分けたり、マンション用地であれば、わざと分筆してマンションをとりあえず一棟だけ建てて、販売して好評な場合に同じ名前の〇〇〇〇〇〇マンションに〇〇〇〇〇〇マンションⅡという名前にして隣に建てて販売する方が広告戦略上も優位に立てます。さて、下記の図面ですが、駅前じゃ無い場合で駅に近い場合とロードサイドAはどっちがいいかという私の私見です。

商業施設説明2

この場合も駅近くが良いと思います。駅前はオフィスワークしている人が集まるビルなども多いわけでしょうから、こっちが良いと思うのです。

ドーナツ化現象からまた中心に戻ってくるのが主流になると思うわけです。そういう事を頭に置きながら、今後提案をしていきたいとも考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?