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DU缶物語01「ふしぎな絵と、湖のカギ」



⚫︎はじまり


うさぎのラビィとくまのベアは、幼馴染の大親友。
今日も2人で遊んでいると、
街から少し離れた草原で、
ベアが不思議な絵を発見します。

「太陽がキラキラしてるキレイな絵だけど、
真ん中の湖に不思議な模様があるんだよね。
これ何だろう?」

絵には朝の光に包まれる山々と大きな湖が描かれていて、
その湖の中心に何やら黒く塗りつぶされた鍵穴の様なものが描かれていた。

「なになに?冒険の匂いがするね!今日はこれを探してみない?」

ラビィの好奇心が顔を覗かせる。
こうして謎を解くために2人の冒険が始まった!

⚫︎謎を探して


早速2人は街の人に聞き込んだり、図書館で本を漁った。
古い学校の倉庫や、郊外の誰も住んでいない家なども探検した。
1日では終わらなかったので、何日も何日も探し回った。
思いつく限り街中を走り回って、謎を解く手がかりを探す。

「それはここに元々住んでおった、
ご先祖様のものかもしれないなぁ…」

2人は1つのヒントに辿り着いた。

街外れに住む水牛のおじいちゃん曰く、
この草原は昔、周りを山に囲まれた湖があり、
そこに多くの先住民が住んでいたこと。
その人たちは湖を大切にしていた事から、
「ミズノカ族」と呼ばれていたこと。
そして、現在も草原の下には地底湖があることを教えてくれた。

⚫︎地底湖の謎


「そしてこれが今埋まってしまった地底湖への行き方じゃ」

水牛のおじいちゃんの家から更に離れた場所に、
地下へ続く小さな洞穴があった。
2人洞穴を降りていくと、大きな大きな地底湖に辿り着く。
そしてついに、絵に描かれていた大きな鍵穴を発見する。

ただしその形は、
2人が見つけたあの絵の額縁の形になっていた。

「ひょっとして絵をはめるのかな…?」

恐る恐る鍵穴に近づき、そこに絵をはめるラビィ。
するとゆっくりと扉が開き、その先に開けた空間が現れる。
学校の運動場くらいある大きな大きな空間だった。
そして一筋の光が天井から漏れると、
まるで頭上からスポットライトに照らされるように、
辺り一面に描かれた大きな壁画が現れたのだ。

⚫︎ミズノカ族


「これが……ミズノカ族の人たち?」

それは当時の先住民たちの楽しい生活の様子だった。
魚を釣る人。狩りをする人。
火を焚く人。水を汲む人。
そこには色んな人たちが描かれていた。
色んな家族が描かれていた。



こうして2人の、古い絵をめぐる冒険は終わりました。

この壁画を通じて、
自分たちの冒険がただの遊びではなく、
歴史や文化を知れる大切な勉強だという事。
冒険が僕らに新しい発見をくれるという事を、
2人は学びました。
帰り道、この冒険を振り返りながら、
明日はどんな発見や出会いが待っているんだろう?と
ワクワクしながら語り合いました。

「冒険ってステキだね」

2人はまた、新しい冒険を始める。

おしまい

⚫︎あとがき


冒険大好きのラビィと、芸術家のベアの物語。
いかがだったでしょうか?
「遊ぶことも大切な勉強である」
実際に目で見て、体で経験することの大切さを
2人は伝えてくれたと思います。

このシナリオはyoutube「ユメひろびろ」で公開予定の、
オリジナルシナリオ「DU缶」第一弾となります。
「ユメひろびろ」では、オリジナルシナリオの他にも、
世界の童話の読み聞かせなど、幅広く活動予定。
是非ご視聴よろしくお願いします。

それではご覧いただき、ありがとうございました。
また次回の記事もよろしくお願いします!

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