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ご縁のお話

(ウルトラ長文です)
写真は1998年・高校の卒業式の朝です。

◆出会いその1・ハスキーボイスの女性

1995年高校1年生の夏休み
生まれて初めて一人で東京行きの飛行機に乗った。
落ち着かない様子の私を見た隣の席のご婦人が
「飛行機、初めてなの?私は毎月のようにしょっちゅう乗ってるの。せっかく初めてなんだったら窓側に座りなさい」と言って席を交換してくれた。

その後も私の緊張を解こうとしてくれていたのかあれこれとお話をしてくれたが、お話の内容はあまり覚えていない。
彼女の声はややハスキーで大き目の声で勢いのあるリズム感で妙に耳に残っていた。(たった今思い出したがそれから5年以上経った頃東京から旭川に向かう飛行機内でも彼女の声を聞いたことがあった。)

それから時を経て2015年。
旭川駅前にある大手リラクゼーションサロンでのお仕事初日にその女性がご来店された。しかし私はこの時全然気づいていない。

「どこかで聞き覚えのある声だな。。。」

約1か月に及ぶ詰め込み方式の研修からの緊張しっぱなしのインターン直後である。なかなか記憶が蘇らない。
他の先輩セラピストが担当している間もその話し声は耳に入ってくる。

「絶対昔どこかで会ったことある人なんだよなぁ。。。」

結局彼女がサロンに居る時間内に思い出すことは不可能だったが退店された数分後に突如記憶が蘇った。

「私の人生初飛行機の人だ!人生初サロンワークの日にも現れた!!!!」ととても感動した。
次会ったら絶対お話するぞ!と名前をしっかり覚えた。

◆出会いその2・私を初めて坊主にした女性

高校卒業間近1998年3月頃、ヘアーサロンKANTOさんのヘアーショーのモデルに誘われた。

当時すでに「一見ボブだけど実は中身ガッツリ刈り上げてツーブロック」な私だったので、ショーでどんな髪型にされても抵抗ないし自分でできないことしてもらえたら面白いなぁ、くらいに思っていて二つ返事でオッケーした。

私を担当してくれた「楽しいことに全力を出す」系のお姉さんは「坊主にしていい?」と聞いてくれた。

面白いなぁと思って即答でオーケーした気がする。

「頭のハチが広いからこれを生かしたいね。この辺少し髪の毛残して天使の羽根みたいにするのはどう?水色に染めてもいい?」

提案してくれる全てにワクワクした。

ショー当日、大勢の観客の前でどんどん坊主になっていくのはなんともいえずドキドキして楽しかった。

◆ハスキーボイスの女性との再会

サロンで働き始めて1か月後くらいのころ、あの女性がまたご来店された。

やっと会えた!!!!と興奮して初めての飛行機の時に出会ったこと、初めての出勤の日に出会えた感動を伝えてまだまだ技術の未熟な自分だったけれど担当させてもらえないかとお話して施術を担当させてもらった。
「そんなこともあったかもねぇ。なんせあの頃は毎月東京に行ってたから。」とお話する空気もあの頃のまま。

彼女は旭川市内ではなく、違う街から来訪されていた。
今日も東京帰りですか?と伺うと

「旭川にお気に入りのサロンがあるの。私はそこでしか髪を切りたくないのよ。あ、そうそう、あなたと雰囲気が似ていて気が合いそうな背が高くてかっこいい女性の美容師さんがいるのよ。アーティズムってサロンなんだけど今度行ってみなさいよ。」

色々忘れてしまう私なのに2015年10月頃のこの会話をとても覚えていた。

◆先日のヘアーショーにてアーティズムのHAJIMEさんと出会う

20年以上ぶりのヘアーショーで「自由に切っていいですよ」モードになっていた私。
「昔ヘアーショーで坊主にされたことがあるんですよ」というお話、人生初のランウェイはhideさんのイベントで千葉マリンスタジアムだったお話、アーティズムをオススメしてくれていた女性がいたお話も聞いて頂いた。

優しく聞いてくださって、髪の毛も素敵にカットしてくださってとても満たされるような嬉しい気持ちで数日過ごしていた。

◆昨夜のお話

9月4日のヘアーショーに誘ってくれたアユちゃんから「カラーやりにきませんか?」とお誘いを受けて営業終了直後のアーティズムさんにお邪魔した。

数分後、背の高いかっこいいお姉さんが現れて

「もしかしたら昔お会いしてるかと思うんですけど・・・」
「ショーで坊主にしたの、私だと思うんですよね・・・」

えええええええええ!!!!!!!!

あれっていつでしたっけ?

24年前だね!!!!!!!24年!!!

「あの時hideさんのお話も聞いていたし、上京直後に色々あったから真っ先に思い浮かんで心配していたんだよね。」とお話されて思わず涙目になってしまった。

人生初・私を坊主にした女性と24年ぶりに再会を果たした上
その帰り道でふと、あのハスキーボイスの女性がお話していた
「あなたと気の合いそうな美容師さんがいるのよ」は紛れもなくこの方では??????と気付いた。
私はいま42歳。彼女は48歳だという。

現在も彼女はとても勢いがあってかっこよく、作品撮影などのクリエイティブな活動にも積極的に取り組んでいるご様子だった。

24年ぶりの再会が、こんな素敵なものになるとは。

どんなに頑張って繋ぎとめようとしても離れてしまうご縁がある中で、なんにもしてなくてもふんわり繋がるご縁もある。

引き続き自分自身を生ききっていこうと思えた夜でした。

全ての出会いとご縁に感謝して。

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