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納豆に含まれるスペルミジンから生まれたノーベル賞のオートファジーで寿命が伸びて若返る

細胞に豊富に含まれていますが、加齢とともにその生体内濃度は低下します

スペルミジン(spermidine)は細胞の生存、増殖、ミトコンドリアの機能維持に欠かせないものです。老化によりT細胞免疫が低下することは、高齢者にてがんの発症率が上がること等が知られています。スペルミジン(spermidine: SPD)は生体内ポリアミンであり細胞の生存、増殖、ミトコンドリアの機能維持に必須です。

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納豆は、ポリアミンを多く含む食品の一つです

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納豆菌や酵母は、多くのポリアミンを産生することが知られています。 市販納豆1g中には50~60μgのポリアミン(スペルミジン)が含まれています。 同じ量で比較した場合、牛肉の約2倍の含有量になります。

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スペルミンは、ポリアミンの一種で新陳代謝に関わります。一方でスペルミジンが酵素を活性化して細胞の生まれ変わりを助ける作用を持っています。

ポリアミンの健康増進効果は、寿命延長、記憶力増強、認知力向上、心臓機能の改善など数多く動物実験で報告されています。

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プトレスシンもポリアミンで、腸の酵素によって分解されます。

スペルミジンやスペルミンはポリアミンの一種であり、線虫・ショウジョウバエ・マウスにおいてオートファジーを誘導することで、運動機能保持・記憶力保持・心機能保護等の抗加齢効果を持ちます。

「オートファジー」により細胞が長生きされます

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オートファジーのautoは「自己」phagyは「食べる」細胞が自己成分を分解する機能を意味しています。

オートファジーは細胞内の老廃物や有害物質、正常な組織などをすべて回収・分解し、リサイクルして新しいものに作り変えます。それらのプロセスの中で長生きできるようにキープする力が保たれると、細胞は常に元気な状態を維持することができます。

スペルミジンのアンチエイジングメカニズムの背景にあるオートファジーの原理は、ノーベル賞を2回受賞しています

ベルギーの生化学者 『デューブ』は、 1963年のリソソーム国際会議で、 「オートファジー」 という用語を初めて提唱しました。 彼はこの発見に より1974年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

英国生まれのベルギー国籍を持つクリスチャン・ルネ・ド・デューブは1974年に、細胞小器官の構造と機能に関する発見で、アルベルト・クラウデ、ジョージ・エミール・パラーデとともにノーベル生理学・医学賞を受賞

日本の生物学者 である大隅良典もノーベル医学・生理学賞を受賞しており、 大隅氏自ら率いる研究チームが、 オートファジーの仕組みを解明した業績に対して、 2016年にノーベル 医学生理学賞を受賞しました。

細胞が自らのタンパク質を分解し、再利用する「オートファジー」(自食作用)の仕組みを解明し、悪性腫瘍の特効薬を発明、2016年10月3日「飢餓状態に陥った細胞が自らのタンパク質を食べて栄養源にする自食作用『オートファジー』の仕組みを解明した」卓越した成果が認められた。

オートファジーがガン・Ⅱ型糖尿病・感染症・神経変性疾患・心不全などの発症を阻止する働きがあることがわかりました。

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ポリアミンの発見は非常に古く、微生物研究の祖レーヴェンフック博士が1678年に精液中から結晶体として発見したものが最初です。1920年代にスペルミンと正式に命名されました。その後、1950年代からスペルミジンやプトレッシンも含めポリアミンとして、生化学的・生理学的研究が盛んに行われ、最新の研究から「健康寿命伸長効果」として、老化より生じる動脈硬化症を含む心血管系疾患、認知症、がん等の予防が期待できることがわかってきました。

老化による免疫力の低下を回復させることが示されています

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オートファジーを誘発するポリアミンの働きによってアンチエイジングや細胞の延命につながるので、寿命を延ばすことができます。 また、心血管疾患のリスクを軽減して記憶力を高める働もあることがわかりました。

現在は増殖中のがん細胞で高濃度に存在するポリアミンを低減し、がんのプロモーションを抑制すること目的とした研究が行われています。ポリアミンによる健康増進のメカニズムとしては、酸化ストレスの抑制が挙げられ、免疫力の向上が見られます。

ポリアミン供給源は、経口摂取、腸内細菌、ヒト細胞内での生合成の3つであり、体内での合成は加齢とともに低下するためコントロールは困難です。このため、体内のポリアミン濃度を一定以上のレベルに保つためには、サプリや食物や腸内細菌から摂取するポリアミン量を増加させる必要があります。


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