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27. 迷い子

迷い子の様に不安な目をしていた。
いつだって、自分の居場所はここじゃない。
そんな目をして泣くのを耐えていた。
でも、逃げ出せない場所。
逃げ出す事が恥となる場所で、
必死に耐えて時間が過ぎるのを待っていた。

泣けない理由を知っている。
私と同じ目をしていたから。
声1つかけれなかった。
迷い子の様だったのは私の方?


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30の遠い記憶 目次

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