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ポエム風 記憶のお話 00. お名前、サイト名、そして抱負を聞かせてください。 00.名前:ミラ…
息を殺して― 泣く事さえもせず。 そうして産まれた。 赤子の頃の記憶はない。 ただ、あるの…
話したくないことなら多々としてある。 誰にも言えない事柄。 誰にも言わない事柄。 たとえそ…
小さな時の記憶は不確かで その感覚は今でも忘れられないほど正確。 いつものドライブ。 行く…
閉じてしまった門の外。 いつも眺めては、ため息ついた。 観覧車が遠く微かに見える。 楽園の…
雨の音は嫌いじゃない。 滴る雫の音。 跳ねる水の音。 ヒタヒタとパシャパシャと 何処か物寂…
教室の中。雑踏の中。 息をする事さえ出来ないでいた― 変わりたくて変われなくて。 ルーズソックスに短いスカート、茶髪。 高校の時の流行の格好。 もちろん、学校ではそれは禁止されている。 校則違反になるのだ。 でも、人は流行を好む。 特に高校生のような若い子は。 その中で私は異質だった。 普通のソックスに長いスカート、黒髪。 しっかりと自分でも異常なくらい校則を守っていたと思う。 生徒手帳も大抵身につけていて、成績もそこそこ。 人から優等生や模範生に見られても不思議じゃない
利便性を追い求めて 見失ってしまうもの。 母は携帯電話が嫌いだった。 「かけたのに繋がらな…
行ってはいけない場所。 見てはいけないモノ。 聞いてはいけない事。 窓の外はいつもと変わら…
どんなに擦っても冷たいまま。 どんなに呼んでも振り向かないまま。 どんなに望んでも還らない…
どんな薬もいらない。 癒しの手も必要ない。 傷がある事なんて認めない。 強がって、強がって…
小さな頃は自分の体温が分からなかった。 自分の体温を知ったのは何時だったろう? 「風邪ね…
「生きる事は罪」 そう言ったのは誰だったか。 「なぜ」 と母に聞いた気がする。 母の答えは覚…
螺旋階段、必死に上る。 何処までも続くと思えた。 必死にお父さんの手を追いかけて 置いていかれないように やがて振り返って手を握ってくれる。 「ほら、一段ずつ一歩づつ登れば早い」 そうは言っても、私の小さな足では、一段に二歩づつでやっと 必死に登った先で見えたのは― 広く広がる海と空。 風が頬を撫でていた。 《 前へ * 次へ 》 30の遠い記憶 目次