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お金は持って死ねない!

お金を持っていない私が言っても説得力に欠けるが、お金は持って死ねないのだ。
最近は連日のようにテレビで詐欺被害のニュースをやっている。
有名人になりすました投資詐欺だ。
中には6億や8億と言った巨額の被害も出ていると報じられていた。


相続で関係悪化するより贅沢しない選択を…

何億も持っているのに、まだ投資をして増やそうとしたのだろうかと不思議に思うのは私だけなのだろうか。
お金があれば老後も安心して暮らせると言うことは理解できる。
しかしそんなにはいらないだろうと思ってしまうのだ。

相続で親族が関係悪化する要因

最近妻の父親(私にとっては岳父)が亡くなった。
妻は女二人兄弟の長女だ。

岳父は田舎暮らしだったがその街の中心部にアパートや土地を所有していた。
四十九日法要は終わったが岳父が残した財産の相続手続きに義妹と妻が忙しそうだ。

まだ岳父が生きていたころ義妹夫婦が我が家に来たことがある。
妻の両親の近くで暮らし、面倒をみていたのは長女の妻ではなく妻の妹夫婦だ。

父親が亡くなった場合に必要なアパートの所有権移転について不動産屋にお伺いをたてた時、早急に手を討たないと必ず揉めると聞かされたようだ。

妻は前々から両親の財産は1円もいらないからと言っていたが、何も知らない不動産屋は不動産の所有権に関わる多くの判例などからそのように伝えたのだ。
例え妻が財産をいらないと言っても、その配偶者が黙っていないでしょうとでも言われたのだろう。

それまで妹夫婦が考えたこともなかったことを第三者から言われて慌てたのだ。
第三者と言っても不動産の専門家から言われれば信じない訳にはいかない。

しかも姉の配偶者、つまり私も不動産の仕事をした事があるとなれば尚更だ。
法定相続人が分かり合えていても、第三者が入ってくることによって問題が生じることもあり得るということだ。

仲のいい兄弟が相続を切っ掛けに仲たがいをした例は少なくない。


妻が前々から親の財産はいらないと言っていた理由は、自分の祖父から父親が財産を相続した時に父親の兄弟同士のトラブルを目にしていたからだ。

老後に必要な生活基盤

老後に必要な資金として2000万円問題が世間を賑わしたこともあるが、それは毎月5万5000円不足すると仮定したモデルケースの場合だったと記憶している。

これから定年退職する人が最も気になるのが老後資金だということも理解できる。
しかし実際定年退職している人が一番に気になっていることはお金ではなく健康だ。
定年退職前の人はこの違いを知っておくといいだろう。

定年退職後に必要なお金を試算することも可能だ。
しかし2000万円問題と同じように試算条件を見余らないことが求められる。
老後の生活スタイルの前提を高くすると、どれだけお金があったとしても心配が尽きることはない。

一般的には水道光熱費などの住居費や食費、交通費、医療費を含んだ生活費など主な生活基盤となる資金の算出をする。
これだけあれば何とか生きて行けるだろうと思える資金だ。


しかしこれも現役時代と同じように試算する必要はない。
見直せるところも多くある。
保険や車、交通費、接待交際費などだ。
現に私もこれらを見直して大きく生活費を減額修正することができた。

守らなければならない家族が自立していたら死亡保険など必要ない。
見栄を張ることもなくなり車や接待費も必要なくなる。

逆に減額修正できなかったのが電気代や医療費だった。
定年退職して家に居るようになると、オール電化などのプランが不利に作用することになった。

会社に行っていた頃は電気料金の高い平日の昼間は家に居なかったが、定年退職してからは電気料金の高い昼間もエアコンなどを付けなければならなくなったからだ。
電力会社は家に居る老人に有利な電気プランを用意していない。

もちろん年齢が高くなるほど医療機関に行く回数は増えるので、医療費が増えるのは当然だ。

私はこの生活基盤シュミレーションの目標を年金で賄える金額とした。
充分とはいかない年金額だったが生活費を減額修正することで何とか目標金額になった。

生活基盤以外の資金

生きて行ければいいと言っても、たまには夫婦で外食したり旅行にも行ってみたい。
趣味によってはお金が必要だ。

これら生活基盤以外のお金は貯蓄を切り崩すか、アルバイトなどで賄うことにした。

外食と言っても豪華なコース料理を食べたい訳ではなく、妻の上げ殿据え殿目的なので月一でもさほど多くの予算は掛からない。
我が家の場合は旅行も気晴らし程度の日帰り車旅なので、こちらも予算はさほど掛からない。

一番難しかったのは私の趣味に掛かる予算だ。
やりたいことはいっぱいあったが、定年退職から時系列で見ていくと結果的に予算が必要な趣味から予算を必要としない趣味に変わっていった。

サラリーマン時代は付き合いも兼ねて月一のゴルフが趣味と言えるものだった。
定年退職後は毎日のように練習場に通ったりもしたが、他の趣味を優先させたことでゴルフを諦めることになった。

頻繁に旅をするようになったからだ。

しかしそれにも限界を感じるようになって今に至っている。
毎日アルバイトなどの仕事をしていたら頻繁に旅をすることも出来ず、結果的に貯蓄を切り崩すことになった。

貯蓄もそんなに余裕がある訳ではないので区切りを付けたのだ。

どうしてもそのような趣味を追い求めたいなら仕事をする以外ないが、好きに生きることができる最後のチャンスを再び組織に縛られて生きる選択肢は私にはなかった。

贅沢な食事や贅沢な旅行が心豊かな人生に繋がる訳でもない。
毎日やりたいことで充実した日々があれば幸せだ。

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