高齢者の私はこれで脳を目覚めさせる!
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左左左左右右右右、LLLLRRRRLLLL/~LLLLRRRRLLLLRRRRLLLL/。
テンポはいつも通りの100/分だ。
これをぶっ通しで30分やるのが最近の私のモーニングルーティーンだ。
途中で鼻のあたりが痒くなっても辛抱しなければならない。
朝の反復趣味は最高の贅沢!
60代後半の爺が朝からやることではないかもしれない。
私がまだ中年と言われる年齢だったころの爺のイメージは、涼しいうちに裏の畑の野菜に水やりをし、それが終わると新聞などを読みながら朝食の準備ができるのを待っている姿だった。
しかし私は田舎者のくせに農業を捨てた。
このNoteでも戒めているように、朝一に新聞やテレビからネガティブな情報をインプットすることもやめた。
幸福度を上げる朝趣味
若い頃と違ってとにかく朝早くに目が覚める。
しかし低血圧の私は、目が覚めてからも身体が怠い。
そして何とか洗面を済ませた頃に、母屋に住んでいる妻が迎えに来る。
日が昇る前に腰の重い私を連れてウォーキングを済ますためだ。
東の山のお蔭で何とか直射日光を浴びずに30分程度歩くことができる。
その次に行うのが滝行(たきぎょう)ならぬドラム行だ。
KORGのメトロノームをONにし、BPM100に合わせる。
まだエアコンのスイッチを入れるほどでもないから扇風機を回す。
電子ピアノの椅子の上に新しいパッドを用意する。
この練習パッドは東京に住んでいる30代の次男が、今年の父の日にプレゼントしてくれたものだ。
ウォーキング中にも手をグーパーグーパーやっているが、スティックを持つとまだ指先のむくみがとれていないことを実感する。
先ずは数分間ダブルストロークで手首と指の緊張感を取り除く。
時計に目をやると6時14分だ。
メトロノームの頭にあるスタートスイッチを押すと、ワンツースリーフォーと女性の声でカウントを奏でてくれる。
大きく深呼吸をして6時15分から4打打ちを始めた。
1、2、3、4、1、2、3、4、タタタタ、タタタタ、タタタタ、タタタタ。
1拍目を必ず左手先行で始めるドラム行だ。
脳が気持ちよくなる反復トレーニング
右利きの私の左手はぎこちない。
これでも大分成長した方だ。
何十年もやっていなかったドラムを定年退職後に再開した時は、まったく言うことを聞いてくれなかった左手だ。
その左手を意識するために敢えて左手を先行させているのだ。
タタタタっと右手はスムーズだ。
それに比べ左手はタタ タタっとほんの少し2つずつ音の間に違和感を感じる。
もう少し右手を見習って欲しいものだと思いながら5分も経過すると、その違和感も段々と感じなくなる。
5分経過から10分までは異常に時間が長く感じる。
リズムの違和感は減ったものの腕や指の筋肉の緊張がまだ残っているせいだ。
そして10分経過すればもう何も感じなくなる。
おそらく脳が目覚めて来たのだろう。
左手を意識していたお蔭で右脳が刺激され、直観的な感覚が冴えてきた証しだ。
理屈っぽい私の性分から考えると、普段は左脳だけを使って生きているのだろう。
それがこのドラム行で芸術脳が蘇ったのだ。
ちらっと時計を見ると叩き始めてから15分を経過しようとしている。
その頃になると左手も落ち着き、意識しなくてもタタタタっと軽快なリズムを打ち続けている。
もう私の意識からは抜け出たようだ。
これを読んだ人はまさかと思うだろうが左手も右手も勝手に連打しているのだ。
私の脳は左手にも右手にも指示を出さなくてもいい状態だ。
言葉を変えれば惰性だ。
20分過ぎれば陶酔感が湧いてくる。
エンドルフィンとかいうランナーズハイに見られる幸せホルモンが脳内に分泌されはじめたのかもしれない。
いつまでも叩き続けられる錯覚に捕らわれるが、ここまでくれば目標時間の30分は間近だ。
そうこうして私の幸せモーニングルーティンが終了する。
オリンピックもエネルギー源
ドラム行が終わってから冷蔵庫で冷やしているペットボトルを取り出す。
カルキ臭も取り除いてくれる浄水器で入れた水を飲む。
両手を頭の上に挙げ背伸びをしているとピーという呼び出し音が鳴る。
朝食の準備ができたという妻からの合図だ。
私は納屋の自宅を出て母屋に向かう。
早朝からネガティブなニュースは避けているが、オリンピックの結果は見ることにしている。
今朝も昨日行われたゴルフの結果が気になった。
昨夜眠くなって途中で寝てしまったからだ。
オリンピックに出場している選手から感じるエネルギーは、私のモチベーションを燃やすための燃料には充分過ぎるものだ。
そのためオリンピック開催中はドラムの趣味もいつも以上に熱が入る。
単純だと言われても弁解の余地はないが、すぐに影響を受けるのは若い頃から変わらない私の長所だ。
ドラムのトレーニングをやっている時に限ってはシングルタスクだ。
単純なドラムの反復練習は、マルチタスク型に慣れてしまった脳から一点集中型の脳に変換しているようでもある。
そして潜在意識の中に埋もれてしまった、若かりし頃の芸術脳を掘り起こしているような感覚でもある。
忘れてしまっていた昔の情熱を、高齢者と定義される年齢になってから蘇らせようともがいているのだ。
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