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中高年の初心者ひとり登山は危険!

自分を戒めるために付けたタイトルだ。
私は定年退職後に車中泊旅の楽しさを見つけるために早朝登山をやってみた。
高い山を目指したわけではない。
近場のいわゆる低山だ。


ハイキング程度の低山登山でも遭難リスクあり!

どれほど低い山だと言っても、怪我のリスクが付きまとうのが登山だということを経験した。
定年退職してひとり旅をしていてもそんなに楽しいものではない。
特に車旅は一期一会の機会も少なく冒険度も低いからだ。
私は車旅を楽しくしようと冒険度を上げるために登山をした。
誰もいない登山口近くの山の中で野営車中泊をし早朝に登山開始した。

山の夜は怖い

私は自分が思っている以上に臆病だった。
誰もいない山の中で一人で過ごすというだけで恐怖心が湧いた。

そこで家の近くのダム湖畔の駐車場で車中泊を体験し、先ずは山中の野営車中泊に慣れることにしたのだ。

その時のインロックの失敗は以前にも書いたが、闇夜の中で深夜に車に入ることができない恐怖を味わった。

車の中で寝るだけでも恐怖心が湧くのに、山の頂上にテントを張って一人キャンプをしている人にも会ったことがある。

そんな人は登山やキャンプの達人と言える人なんだろうと思った。
私には到底できないキャンパー達だ。

しかしもし登山をしていて遭難した場合は、自分の意思に反し山中で一人夜を明かすことになる可能性が高くなる。

それがどれだけ怖い思いをすることなのかということも、車中泊の失敗や野営車中泊から学ぶことができた。

ひとり登山が危険な理由

以前にも書いたが、ハイキング程度の低山アルプスで道を間違い、滑落の危機に直面したことがある。

状況はというと、下山中に誤って道をそれてしまい少し広い岩肌の斜面に出てしまった。
突起の少ない砂をまぶしたような岩肌斜面で、見るからに滑りやすそうな道だった。

いや、道だと思っていたが道ではなかった。
迂回路が見つからず下を見ると、段々勾配が強くなっているように見えた。

慎重に進めば降りられなくもないと感じた。
後で考えると典型的な登山事故に繋がる状況だった。

冷静に考えると、こんな滑りやすいところが道のはずはないと思えた。

そこで事前にリサーチしていた知識が頭をよぎった。
思い出したのは、上級登山者が書いたブログの言葉だ。

「道に迷ったら直ぐに引き返せ」や「道に迷ったと感じたら下らずに稜線に向かって登れ」などだ。

下っていたので、通ってきた道を引き返す場合は余分な体力を必要とする。
遭難者がよくやる引き返せない失敗の原因だ。

私は超初心者なので迷わず引き返した。

なぜ道を間違ったのかと考えながら引き返したので、その原因を知ることもできた。
初めての山だったので小さな看板や色の付いたリボンも見落とさずに歩いていたが、どこが道か分からないような、傾斜もない簡単に歩ける広い山道で方向を誤ってしまっていた。

下山中のひとり滑落事故

もしこの時滑落していたらどうなっていたかと考えた。
足が滑り岩肌を数メートル転げ落ち頭や腕、足などに重大な怪我をする。

意識があっても動くことができない。

大きな声を出して助けを求めるが、登山道から離れているために誰にも気付いてもらえない。

何でこんなことになってしまったのかと後悔する。
何であの時引き返さなかったのかと思い返してみる。

慎重に降りれば大丈夫だろうというポジティブな思考が間違いだったと気付かされるが、後の祭りだ。

自分で動けない場合は、見つけてもらえるかどうかで運命が変わる。

この時もし一人でなかったら、直ちに助けを呼びに行けることから滑落者が助かる可能性は格段に高くなるということだ。

やってしまいそうな一人登山

田舎育ちの私は子供時代に山の中を走り回って遊んだ。

その記憶は何十年経過しても忘れてはいない。
山中の鉱山跡の直径4mはあるような大きな穴にロープを張り、それを渡るレンジャーごっこは今なら絶対許されない遊びだ。

山の中にあるため池の大きな木にロープを結びつけ、それにぶら下がってため池方向に飛び出すターザンごっこもよくやった。

親は、まさか子供たちがそんなことをして遊んでいることなど誰も知らなかっただろう。
今思うと落ちれば怪我では済まない遊びだった。

そのように記憶の中では山の知識がゼロという訳ではない。

車社会で長年生きて足腰は弱っているのに、定年退職と同時に山で遊んだ記憶が蘇り同時にその冒険欲求が沸々と湧いてくるのだ。

ネットなどで調べても「ハイキング程度の低山」などと表現してある山は少なくない。
一日以上の登山ならそれなりに知識もいるだろうが、半日も必要ない山歩きなら問題はないと過信してしまうのだ。

コロナ禍や円安の影響もあり、手軽なレジャーとして山歩きや低山登山をする人は増えたはずだ。

しかし一人登山は、それがどんな低山だったとしても危険だということを伝えたい。
私の動画にも上級登山者であろう人から「一人登山は危険ですよ」とコメントを頂いたことがある。

その通りだと今は思っている。

兵庫県の最高峰

1510mの氷ノ山(ヒョウノセン)は兵庫県の最高峰だ。
最短コースの登山口、大段ヶ平(オオダンガナル)からなら2時間40分で往復することができる。

広い大段ヶ平の駐車場で車中泊をし、早朝登山をしたことがある。
もちろん夜は私の車だけだった。
コロナ禍ということもあり登山中に出会った人は一人だ。

氷ノ山の登山コースの中でも、大段ヶ平からは最も簡単な初心者コースだ。

整備された歩きやすい登山道が続く。
一人登山で気を付けならないのはペース配分だ。

一人ということでどうしても早くなりがちだ。
そう思っていても、知らず知らずに息が切れるほどペースが上がっていた。

ペースが上がると体力の消耗も早くなる。
下山時に事故が多くなる要因の一つだ。

兵庫県北部の山はどこもツキノワグマの生息地だ。
私は必ず腰に鈴をぶら下げて山に入るが、意外に鈴を持たずに入っている人も少なくない。

私が氷ノ山で車中泊したのは秋だったが、新緑時期は山ヒル用のスプレーもリュックに入れる必要がある。

新緑シーズンになると氷ノ山くらいの山が最適な日帰り登山コースになるが、この山も忘れた頃に重大な遭難事故を出していることを忘れてはならない。

私が登った時も山頂は立っているのも辛いほどの強風だったので早めに下山した。
もちろん細心の注意を払いながらの下山だ。

私くらいの年齢になれば道を間違わなくても、ちょっとした木の根に足を取られるなどして怪我をすることがあるからだ。
この場合も上りより下りの方が大きな事故になる可能性が高いのは想像できる。

最後にひとり車中泊で氷ノ山ひとり早朝登山の動画リンクを張っておくが、ひとり登山を勧めるためではなく、氷ノ山を紹介したい旨だと理解して頂きたい。

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