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《催しコーナーの点検》 今日の仕事は、催しコーナーの点検が終わったら晩餐会後の出口誘導…
《裁判の段取り》 大きな敷地に広がる屋敷は何かの展示場のようだった。そこで最も広い部屋…
《嬉しい再就職》 隣の3番窓口で、男の怒声が聞こえ、なにやら不穏な空気になっていた。 …
《ハローワークの決まり》 ハローワークに行ってみると、天井近くに『職業に貴賎なし』とい…
気が付くと後続の軽自動車からあおられていた。そうか、流行りのあおりというのはこういうも…
子供の大きさくらいの蜘蛛が、壇上のカーテンに絡みついていた。長い脚を伸ばし、長い縦長の…
私はデパ地下で白いエプロンをして総菜を売っていた。元いた会社の後輩が来て、会社の悩みを話していた。売り場は客が少なくなった時刻で、彼の話を聞きながら、彼の目にうっすらと涙が浮いているのを見て、私の目頭も熱くなった。 店が終わってから近くの居酒屋に行くことにした。 洒落た看板の店に入ると、折り入った話をするためのカウンター席がカーテンの奥に用意されていて、我々を見た店員がそこに通してくれた。 カウンターの中には二人の女性がいて、我々が入ると、飲みものを注文してもいいかと
こんなに虫がいるんだ。やはり拡大すると違う世界が見えるんだ。私はクワガタムシの背中に乗…
朝九時が集合時間で、今は八時くらいで、用心して家を出たので十分間に合う見込みだった。 …
前を走る軽自動車には電柱が二本縦に積まれていた。車の天井から入っていて、地面に届くよう…
体の大きな上司が、年上の男をともなって部屋にはいってきた。部屋には数名いたが、それぞれ…
大きな透明な箱に入っている男女の顔。男は老人になる手前の年代で、女は髪を蓄えた四十歳前…
東南アジアの友人が傍らにしゃがんでおり、彼のメアドをきいていた。私は表を作成し、そこに…
大きな画面の左半分に表示されるアイコンやウィンドウは女性のためのものだ。右半分は白っぽく、それは私専用の画面なのだが、私は左半分しか見ていない。そのいくつかの横長のウィンドウは、時折上下の順番を変えたり点滅したりしていて、その感じは緩い粘土に入ったような快さを醸している。 その画面を説明していた彼女は、それらが意味するのが、自分のプライベートな情報であることに気づいてきた。ひとつのウィンドウには女性服の紹介があって、それをいつどうやって購入したかなどの文字列が流れていた。