【嘘】お疲れ様

大丈夫ですか、と手を差し伸べてくれたのは、優しい瞳の黒い羊だった。立ち上がれずにいると、背中に乗せてくれた。
黒くて大きな背中に埋もれると、身体はずんずんと沈み、そして、真っ暗な闇に包まれた。

そこは静かで、穏やかで、よく眠れた。

だから、もう少しだけ、寝かせて。

ありがとう