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Luke Jermay マスタークラス

コロナ禍に始まったVanishing Inc.主催のオンラインマスタークラスで、今回見たのはスクリプトマヌーヴァ社が訳した日本語字幕付きの映像です。

Luke Jermayといえば、観客の考えていることを次々に当てていくパフォーマンスのイメージが強いと思いますが、今回のマスタークラスは”カジュアルな場で本物の魔法を見せる”というテーマで、基礎理論とその理論を適用させた演技例が解説されます。

理論に関してはJermayがカジュアルな場で魔法を見せるということについて試行錯誤して生み出された考え方なので、マジックを趣味としてるアマチュアがそのまま取り入れられるかというと少し違うのですが、それでもマジックに関わる全ての人が見るべき内容だと思います。

Jermayが冒頭で語る、カジュアルな場でこれまで普通に会話していた人が急にパフォーマーになることは社会性の欠如であるという話は、かつての自分を思い出して非常に耳が痛くなりましたが、心に留めておかなければならない話で、このマスタークラスの基礎理論に繋がっています。

理論は大きく5つのルールから成り、全てをすぐに自分の演技に取り入れるのは難しいのですが、例を元に解説されるため自分の演技に取り入れるイメージがしやすいです。

理論を適用させた演技例としてはJermayがやるからこそ効果的であろう暗示を使ったものや、純粋なリーディングもありますが、カードを使った演技例もあり、そちらの考え方は比較的取り入れやすいと思います。
どのように注目を集め、演技が終わった後も長く続く体験とするかということはここ最近特に考えていたことなので、非常に参考になりました。

このマスタークラスには副読本のような形で、理論がまとめられたe-bookとワークブックが付いており、ワークブックに取り組めば自分自身の演技ができるようになっています。私はまだ向き合っている途中ですが、じっくりと考えていきたいと思います。

最後に、Luke Jermayという人の人柄について。
実際に会ったこともないですし、映像で見ただけの感想になりますが、参加者からの質問に真剣に答える姿や、映像に映っていないVanishing Inc.の裏方に感謝する姿には感銘を受けました。いつかお会いして直接話してみたいです。


ふわっとした感想で、素晴らしさが伝わらないと思いますが、見返す度にマジックの価値を上げるためにどうしたらいいのかを考えさせてくれる、本当に素晴らしいマスタークラスであることは忘れずに書いておきたいと思います。

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