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1ヶ月予報(8/20〜9/20)

8月18日発表の1ヶ月予報です。
全国的に残暑が厳しく、雨は多いでしょう。

1.一般向け

残暑厳しい

向こう1ヶ月の気温は全国的に平年より高いでしょう。太平洋高気圧の勢力が強く、南から暖かい空気に覆われやすいため、高温傾向となります。夏のような蒸し暑さとなる日もあり、まだまだ熱中症に注意が必要です。

大雨注意

向こう1ヶ月の日照時間は平年並みか少なく、平年と比べて晴れの日が少ないでしょう。

また、降水量は平年並みか多く、雨は多くなりそうです。高気圧が南から運んでくる湿った空気の影響を受けやすく雨量が多くなります。日本近海の海面水温が高いため、秋雨前線の活動が活発になりやすい傾向があり、大雨に注意が必要です。また、日本に近い所の南海上で気圧の谷が形成されるため、台風は日本に近いところで発生しやすくなりそうです。台風の動向にも要注意でしょう。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1ヶ月)

熱帯の対流活動はインド洋で活発、太平洋で不活発の予測。それぞれ負のIOD、ラニーニャが影響している。

上層

200hPa流線関数(1ヶ月)

インド洋の対流活発に対応して、200hPa流線関数はチベット付近で高気圧性循環偏差。ヨーロッパ付近には明瞭な高気圧性循環偏差があり、波束伝播によりシベリア付近に低気圧性循環偏差、日本の東で高気圧性循環偏差。日本付近では偏西風は北偏傾向。

中層

500hPa高度(1ヶ月)

上層ジェットに対応して、500hPa高度はシベリア付近はトラフで負偏差、日本の東はリッジで正偏差となり、日本付近は西谷傾向で南西流場。暖気が流れ込みやすい。

下層

850hPa流線関数(1ヶ月)

負のIODに対応して、850hPa流線関数はインド洋熱帯域では低気圧性循環偏差。北東への波束伝播により、日本の南に相対的な低気圧性循環偏差、日本付近は高気圧性循環偏差。上層のリッジがさらき日本の東で高気圧性循環偏差を強めている。この循環により下層は湿りが入りやすい。

海面気圧(1ヶ月)

下層循環に対応して、海面気圧は南西諸島〜東日本には気圧の谷が形成され、負偏差となっている。北日本も、西谷の影響で気圧の谷の影響を受けやすく負偏差。一方、日本の東では正偏差が大きく、強く暖湿流が入る可能性がある。また、南西諸島付近の気圧の谷は熱帯擾乱の発生につながりやすくなる可能性がある。

850hPa気温(1ヶ月)

偏西風北偏や南からの気流により、850hPa気温は、日本付近で正偏差となり高温傾向。シベリア付近は負偏差で、西谷の位置がやや東になると北日本の高温傾向は低減される可能性がある。高気圧の中心が近い東日本で特に高温偏差が大きく、異常高温となる可能性あり。

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