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3か月予報(5~7月)

4月19日発表の3か月予報です。暑い初夏となり、梅雨期間は雨量が多くなる地域があるでしょう。

1.一般向け

高温傾向続く

向こう3か月の気温は北~西日本で高く、沖縄・奄美はほぼ平年並みでしょう。偏西風が例年より北寄りを流れるため、暖かい空気に覆われやすく、高温傾向です。この高温傾向は4月の終わりから始まり、一気に初夏の陽気となりそうです。7月は太平洋高気圧の北への張り出しが強く、梅雨明けが早くなりそうで、猛暑の始まりは早いでしょう。

西〜東日本は大雨注意

向こう3ヶ月の降水量は全国的にほぼ平年並みです。ただ、西〜東日本は、6月の前線の位置が例年と比べて北よりなので、その影響を受けやすく、どちらかと言えば多雨傾向です。このため、梅雨の期間中はたびたび大雨となる恐れがあるため、ハザードマップや防災食、備品の確認をしておきましょう。

2.専門版

熱帯

SST(3ヶ月)

熱帯のSSTは太平洋西部で高く、中部以東で低い。ラニーニャは春の間に終息する見込みだが、夏のはじめにかけてもその影響は残る。また、インド洋は西部で低く、南東部で高い。

200hPa速度ポテンシャル(3ヶ月)

SST分布に対応し、熱帯の対流活動は、インド洋東部〜フィリピン東方海上で活発、太平洋中部で不活発。

上層

200hPa流線関数(3ヶ月)

熱帯の対流活動に対応して、ユーラシア大陸南部と日本の東で高気圧性循環偏差となり、亜熱帯ジェットは大陸〜日本の東にかけて北偏傾向。チベット高気圧は北への張り出しが強い。

中層

500hPa高度(3ヶ月)

亜熱帯ジェットの北偏に対応して、500hPa高度は北太平洋に帯状の正偏差域がみられ、日本付近も正偏差。

下層

850hPa流線関数(3ヶ月)

熱帯の対流活動に対応して、850hPa流線関数は、インド洋〜フィリピン付近は低気圧性循環偏差、PJパターンと上層循環に対応して太平洋は高気圧性循環偏差となり、日本付近もそれに覆われる。西〜東日本には南から湿りが入りやすく多雨傾向。特に5〜6月は前線の影響を受けやすく、その傾向が大きい。

850hPa流線関数(3ヶ月)

下層循環に対応して海面気圧は太平洋で正偏差。太平洋高気圧は北への張り出しが強い。梅雨明けは全国的に早い傾向。また、日本の北は負偏差で、南高北低型になりやすく、暖気が流入しやすい。

850hPa気温(3ヶ月)

南高北低型により、日本付近は広く正偏差で高温傾向。南西諸島はその傾向は小さい。北ほど偏差が大きいのは、チベット高気圧、太平洋高気圧が共に北に張り出しが強く、下降流場が強まるエリアが北に偏るためだと考えられる。

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