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寒候期予報(12~2月)

9月24日発表の寒候期予報です。

西日本は寒冬傾向で寒くなりそうです。

1.一般向け

西南日本は低温傾向

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冬(12~2月)の気温は沖縄・奄美と西日本で平年並みか低く

北・東日本はほぼ平年並みの予想です。

例年より冬型が強く、寒気が流れ込みやすい西日本を中心に低温傾向で

寒い冬となる可能性があります。

また、東日本でも寒気の流れ込み具合では寒冬となる可能性があります。

西日本は大雪注意

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冬の降水量は西日本日本海側で平年並みか多く、太平洋側と

沖縄・奄美で平年並みか少なく

その他はほぼ平年並みの予想です。

例年より冬型が西日本で強いため、多雪地域は寒気の影響を受けやすく

平年より雨や雪の量が多くなりそうです。

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また、降雪量も西日本日本海側で平年並みか多い予想となっており

大雪に注意が必要でしょう。

寒気の流れ込み方によっては東日本日本海側でも多くなる可能性があります。

2.専門版

SST

SSTは太平洋赤道域西部で平年より高く、中部~東部で低い予想。

ラニーニャにならない見込みだが、ラニーニャ的な分布となる。

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SST

上層

SST分布に対応して、200hPa速度ポテンシャルは

インド洋東部~インドネシア付近は負偏差で対流活発

日付変更線付近は正偏差で不活発の予測。

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200hPa速度ポテンシャル

インド洋付近の対流活発に対応して

200hPa流線関数は中国南部に高気圧性循環偏差がみられる。

また、熱帯域日付変更線付近の対流不活発の影響で

その上空は低気圧性循環偏差がみられ

北太平洋東部は高気圧性循環偏差、北米付近に相対的な

低気圧性循環偏差となっている。(負のPNAパターン)

そのため、日本付近は相対的な低気圧性循環偏差となり

偏西風は南偏傾向。

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200hPa流線関数

中層

ジェットの蛇行にも対応し

500hPa高度は日本付近で負偏差、北太平洋で正偏差が顕著。

また、シベリア付近にリッジがみられる。

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500hPa高度

下層

インドネシア付近の対流活発の影響で

850hPa流線関数はインド洋には赤道対の低気圧性循環偏差

太平洋には高気圧性循環偏差がみられる。

沖縄の南は低気圧性循環偏差域が広がり

南からの湿りが入りにくい。

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850hPa流線関数

海面気圧は500hPaトラフにも対応し

日本付近は負偏差で、アリューシャン低気圧は南西側で強い。

東側で弱いのは850hPa流線関数の高気圧性循環偏差が

関連していると思われる。

また、シベリア上空のリッジに対応して

大陸で高気圧が強く、正偏差域は東シナ海に張り出す。

したがって、日本付近は例年より冬型が強く

低気圧の西へのずれが効いて、東日本以西で特に強い傾向。

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海面気圧

これにより、850hPa気温も

南西諸島から西・東日本にかけて負偏差域で低温傾向。

下層寒気の影響を受けやすい西日本日本海側中心に多雨多雪傾向。

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850hPa気温


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