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眼鏡処方箋の読み方

前回の記事は視力についてを書きましたが、今回はメガネを買うときには眼科やメガネ店で視力を測った時に書いてある謎の数字についてちょっとだけ解説していこうと思います。

SとかCとかAXとか

R S -2.00 C -1.00 AX 180°

上に書いたようななんか式のような文字の列はメガネを作ったことがある人なら、もしかすると見たことがあるかもしれません。
また、使い捨てコンタクトレンズをしている人ならパッケージに書いてあってなんだろう?って思っていた人もいるのでは?
この文字列は眼鏡の度数をあらわしています。
度が強いとか弱いとかの度数ですね。
上のものだと「近視」と「乱視」があると読むことができます。

球面度数は全部の方向

まず最初のRは「Right」のアールで右眼って事ですね。
その次のSは「Spherical(スフェリカル)」と言って球面とか球状と言うような意味で、眼鏡では球面度数と言います。
この値がマイナスだと近視、プラスだと遠視の矯正用レンズです。
数字はそのレンズの焦点の位置をルールに基づいて表したものになります。

但し、間違いやすいのは「じゃあ私は老眼だからプラスだね!」って思いがちなんですけど、老眼の場合はどちらもありえます。誤解されがちですが、老眼と遠視は違うんです、原因の部分が全く違うので。
老眼でもプラスだけじゃない理由は単純に足し算の問題なんですが、それはまた後日のお話と。

円柱度数は方向決めて

その次のCとAXは乱視をあらわす為のセットになっていて、Cは「Cylinder(シリンダー)」と言って円柱という意味です。理科の実験で使ったあのメスシリンダーと同じ意味ですね。
ちなみにメスシリンダーのメスはドイツ語で「計る」を意味する Messenとの事でした。初めて知った(笑)
そして、最後のAXは「AXIS(アクシス)」で軸という意味で、円柱を縦に置いたら上↔下の方向になります。

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画像(日本医用光学機器工業会より)
眼鏡のレンズはこの球面度数と円柱度数を組み合わせて(重ね合わせて)度数を作っているので、最初に書いたS度数の上にどの方向にどの位の度数を入れるかと言うのがCとAXで表されているんです。

R S -2.00 C -1.00 AX 180°

ですので、この度数は-2.00の球面レンズ(近視)と-1.00の円柱レンズ(乱視)を軸方向180°で補うものと言うことになります。

平たく言えば近視と乱視ですよって事。

その他にも色々書いてない?

処方箋にはその他にも△(Prism)とかAddとかP.D.とかなんか色々書いてありますね。
今回は最後にP.D.だけ説明して終わりにします。

P.D.はPupil(瞳孔) Distance(距離)の略で瞳孔間距離を表しています。簡単に言うと右眼の中心から左眼の中心までの距離です。単位はミリメートルで書いてます。

その他の用語もまたぼちぼちと説明していきたいと思います。
お付き合いありがとうございました!


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この記事の関連ワード
球面レンズ,円柱レンズ,近視,遠視,乱視,眼鏡処方箋,メガネ店

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