[完全版]バリスタが教えるドリップコーヒーの美味しい淹れ方
美味しいドリップコーヒーの淹れ方を全部ここにまとめました!
味の好みは人それぞれで、あくまで浅煎りのフルーティなコーヒーが好きな僕の淹れ方です。
調整の仕方とか、安定した味にするために考えてることを参考にしてもらえたら嬉しいです。
前提として、美味しいコーヒー豆、好きなコーヒー豆を使いましょう!!!
YouTubeの動画でもわかりやすく紹介してるので、よかったら見てみてください。
用意するもの
器具についてはまた別の記事を作ろうかと思ってるけど、基本的に100均のドリッパーでも豆がよければ美味しいので、まずは手持ちの器具でも十分かも。
写真で紹介してるのはHARIOのV60というドリッパーで、均一に味が出てくれて、抜けが早いので味もクリアになりやすいので好きです。
ケトルは注ぎやすい物ならなんでもいいと思う。やかんから直でもぜんぜん美味しいです。
電子スケールは、ドリップ用に時間も測れるスケールが出てて、よくドリップする人にはおすすめ。リンク貼っておきます。
器具についてはこのnoteにまとめたので、見てみてください!
僕のおすすめ器具をまとめたセットはこちら
単体ではこの辺がおすすめ
基本レシピ
シンプルにこれだけ。
1杯分のコーヒーなら14gの粉に230gのお湯とか。
大事なのは粉とお湯の重さを測ることと、注ぐ時間をみること。数字を見ることでの美味しさの再現性。
挽き目
挽き目はこのくらい。浅煎りのコーヒーはなるべく細かい方がいいかも。なぜかって、透明感があって酸味がわかりやすい豆が多いので、しっかり細かく挽いて甘さを出し切りたい(出し切って困る雑味が少ない)。
挽き目の調整は基本的に、細かくすれば甘くなり、細かすぎるとイガイガする。粗くすると甘さは減ってクリアになり、粗すぎると酸っぱくて味気ない。詳しくは一番下で解説します。
個人的には2分で注ぎ切って、3分で落ちきるくらいの挽き目がいいなーとかで、落ちきりの時間を見て挽き目を変えてたりします。
挽きたての香り最高だよね。この時点でワクワクする。
まずは真ん中くらいか、少し細かめで挽いて淹れてみよう。
湯通し
紙のフィルターをセットしたあとに、一度お湯だけかけて紙を洗ってあげるといい。けっこうこれやってるコーヒー屋さんは多くて、目的は3つ。紙の匂いを落とすためと、器具を改めて洗うためと、暖めてあげるため。
湯通ししたお湯は忘れずに捨ててあげよう。カップを予熱するために、カップに入れておいてあとで捨ててもいいかも。
お湯の準備
粉をフィルターにセットして、平らにしたら、スケールの重さを0に合わせて準備OK!
特に浅煎りのコーヒーは、なるべく熱めのお湯がおすすめ。
スモーキーさやイガイガ感が温度高いと出てしまうってことが、深めの焙煎だとあり得て、それを好きじゃない人は温度を下げるってのもあるけど、実はドリッパーの中の抽出温度は沸騰したお湯を使っても91度までにしかならないらしいので、焙煎感が少ない豆ほど高温で成分がなるべく余すことなく出てくれる方が後味まで甘くなって美味しい!
高温で注いだ方がいいって話はロンドンのコーヒーフリーク、ジェームスホフマン先生が実験動画で説明してるので、興味ある人は英語だけど是非みてみて。
タイマーをスタートさせると同時に注いでいこう。
蒸らし
粉を濡らして、あとでお湯をかけた時に成分がでやすくなるために「蒸らし」を行います。
蒸らしは30秒が普通かも。工夫次第で長くしても甘さが出やすくなるよ。
蒸らしでかけるお湯が少なくても乾いた粉が残ってしまうし、かけすぎても成分が溶けづらい状態のドリップなのでもったいないので、使う粉の2.5倍くらいのお湯で蒸らしができるととってもいい感じ。
1人分14gの粉なら35gくらい。でも毎回きっちり測るのも面倒だし、多少はぶれるので、ざっくり、粉全体的に濡れるまで、って感じでいいと思います!
蒸らしは粉全体を濡らすことが目的なので、ゆっくり注がず、わっと注いで大丈夫。なるべく短時間で蒸らしのお湯を注ぐのが僕は好き。
混ぜ混ぜ
粉を混ぜるひと手間で全然味が変わる!
蒸らしのお湯を粉にかけたらすぐに、ドリッパーをぐるんぐるんと回して、粉とお湯が馴染むように混ぜます。(力強くやりすぎてこぼさないように気をつけて)
お湯をかけるだけだとまだ粉がダマになってたりして、ちゃんと蒸らせない粉もあるんだけど、こうやって動かすことで、ちゃんと全ての粉にお湯が浸透して、均一に蒸らせる。
コーヒー屋さんだと、この部分しっかり混ぜるために、スプーンで混ぜ混ぜしてたりもしています。
合計2分で粉の16倍を注ぐ
何人分でも、16倍のお湯を1分半〜2分で注ぐ。基本的にはそれで美味しいはず。
なるべく同じようなペース配分で注げると安定するかも。僕はちょうど半分の1分の時点で、全体の半分のお湯を注ぐようにしてる。
例えば1杯分で14gの粉で230gのお湯を注ぐ目標なら、蒸らしで35gかけて混ぜて30秒後に注ぎ始めて、1分の時点で半分の115gくらい。そこからちびちび注いで2分ジャストで230g注ぐようにしてる。本当に重さを測ることは大事。面倒だけど、毎回同じ味のバランスにできるから最高。
注ぎ方はやりやすいやり方が一番。勢いよく注げば粉は暴れて味は出やすくなるし、逆に静かに注げば穏やかな味に。
注ぐ回数もやりやすい感じでいいかも。何より大事なのは同じやり方でまたできること。そうじゃないとたまたまの美味しさになってしまってはもったいない。
僕はめっちゃ固定してて、
みたいな感じで、30秒ごとに同じ感じのペース配分で注いでる。
そうしたら、時間も注ぎ方も一緒、ってなって、味のバランスを変える要因がほぼ挽き目だけでコントロールできるので、調整がわかりやすい。
最後は落ちきりまで
最後のポタポタ、気になる人もいると思う。僕は最後まで落としきる。2分で注ぎ切って、落ち切って3分以内くらいかなー。
落ち切りが3分を超えてしまっていて、雑味やイガイガ感が出てしまっている場合は、注ぎの時間をもっと短く、1分半とかで注ぎ切ってみるとか、あとは意外と注ぎの勢いが強いと粉が混ざって微粉がフィルターに詰まることで落ち切るスピードは遅くなっていくので穏やかに注ぐのもありです。
落ち切りのポタポタ気になる人は、ポタポタだけ分けてそれだけ飲んでみるとわかりやすい。僕が好きなエチオピアの浅煎りのコーヒーとかは、そもそもめっちゃクリアな味で、最後のポタポタにすら雑味がなくて、確かに薄いんだけど甘味があるポタポタなので、これが入ることでバランスよくなるかなと思ってる。豆によるかもなので、気になったら味を見てみてもいいかも。
細かめに挽いた浅煎りのコーヒーで、落ち切ってこんな感じ。
好みのカップに注いで、ゆっくり楽しもう。
やっぱりこの時間が最高すぎる。
僕は冷めてもしっかり甘いコーヒーが好きで、熱い時は味がわかりづらいので、冷ましながらゆっくり飲んでます。
冷めても美味しいコーヒーこそ、美味しいよね。
ガラスのサーバーに入れると、コーヒーが光で透けた時の色も最高。
抽出理論の解説
[濃さは粉の何倍のお湯を注ぐかでコントロールする]
濃さっていうのは味の全体的な強度、ボリューム。
比率的に粉が多いほど濃くなるので、何倍のお湯を注ぐか固定できれば、毎回決まった濃さになる。
飲みやすい濃さがいいので僕の好みは16倍。濃いめが好きな人は15倍でもいいかも。
何人分淹れる時でも、この倍数は一緒。例えば30gの粉を使う時も16倍の480g。粉の何倍のお湯を使うかが、濃さに直結するよ。
[注ぐ時間で味のバランスが決まる]
お茶もパッケージの裏に抽出時間何分とかって書いてあるのと同じように、コーヒーも抽出時間(ドリップしてる時間)に応じて味の出方が変わるんです。
それを安定させるために、時間を測って、毎回同じ時間で注げるようにしたらベスト。
豆にもよると思うけど、おすすめなのは2分。
何人分でも同じ2分で。つまり3人分ドリップする時は3倍のスピードで注いで、同じ粉がお湯に触れてる時間は同じにできると、味のバランスも同じ感じになる。
豆の種類や好みに合わせて都度抽出時間を変えてもいいけど、注ぐペースから変えるのはけっこう器用さ求められるので、抽出時間は固定した方がやりやすいかもと最近思ってる。
[時間による味の違い]
ちなみに抽出時間によっての味の変わり方はこんな感じ。長い方が抽出率=成分の溶け込み具合が上がります。
まずはわかりやすい2分で注いでみてください!できたらブレないように固定していこう。
[挽き目による味の違い]
主にここで味のバランスを調整するとやりやすいと思う。
こんな感じで、今より甘くしたい時に細かく、雑味を抑えたい時に粗くするのがいい。
僕個人的には、なるべく細かい挽き目で豆の味を出し切りたい!!そして出切って困るような味なんてないぜ、ってくらいクリーンな味の最高な豆使いたい!!!
最後に
僕は感覚よりも論理でコーヒーを美味しくしたい気持ちが強くて、味に影響する変数を整理して、
という感じでやってる。
ドリップって、お湯の温度、時間、重さ、注ぎ方、いろんな変数があって実際わけわからんと思うんです。同時にいろんな変数が動いてくと味をコントロールできないので、固定できるところから固定して、明らかな変数1つだけにして、シンプルに味を調整していくのが判断しやすいし、再現しやすいはず。
でも、、、面倒で楽しめないのはよくないので、何よりも、まずはコーヒーを気軽に淹れてみよう!
乾いた粉にお湯をかけるときの香り、ポタポタ落ちる音、出来上がったコーヒーをカップに注ぐ瞬間、一口目、最後の一口、すべてがワクワクするし、美味しさで元気になるよ。
川野優馬
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さいごに
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