令和4年度 京都大学理学部特色入試(数理科学) 受験記

初めまして。yuma220284と申します。

京都大学の特色入試に合格しました。当記事はその体験記となっております。

追記(2023/11/13) 口頭試問の内容は年度によって変更されるようです。最新の年度のものを参考にすることを推奨します。


試験の流れ

出願→筆記試験(ほぼ全員)→口頭試問(約15人)→共通テスト(約5人)→合格発表

詳しくは下の記事を見てください。

対策

特色入試の過去問、東大後期数学くらいしかやってないです。というか難易度・内容ともに丁度いい問題はこれくらいしかないです。全体的に記述の正確さが求められる問題が多いので、JMO本選やAPMOは対策になるかもしれません。

相当高度な知識(LTEの補題など)が必要になることはまずなく、高校数学で太刀打ちできます。ただ、解析の知識(ε-N論法など)や二項係数関連の知識(ヴァンデルモンドの畳み込みなど)を持っておくと問題の理解に役立ちます。

特色入試の過去問は時間を測って解きましょう。

出願

学びの報告書、学業活動報告書、調査書の3つを提出します。

受験生が頑張って書かないといけないのは 学びの報告書 だけです。とは言ってもほぼ通ります。何かしら内容のあるものを書くと通ると思います。文字数指定も配点もないので、無理に埋めに行かずに、自分の熱意をきちんと伝えましょう。

試験前

秋にしてはだいぶ寒かったです。近くのコンビニでラムネ(食べる方)を買い、気持ちを落ち着けていました。試験会場に彼女を連れてきている人がいてメンタル強いなぁと思っていました。

筆記試験

※試験のネタバレを含みます

問題を開くと、なんと瞬殺できそうな問題が一問もありません。例年1問はあったので結構焦りました。強いて言うなら[2]で答えとなる図形が予想できますが、肝心の計算がしんどそう。[1]は記述重そうで、[3]は問題の意図が読み取りづらく、沼ったら試験が終わりそうな構築問題。[4]は(2)が典型問題なので一瞬で解けるものの(1),(3)が難しそう。

とりあえず[1]の評価がぱっと思いついたので手を動かしてみることに。結構余裕をもって評価したはずが次から次へとコーナーケースが出てきます。多元多項式なので添え字ミスも頻発して心が折れそうになりながらなんとか書き上げました。ここで2時間使ったのが本当につらいです。

[2]は4点固定すると残りの1点の最適化は割と単純なので楽でした。ただ、計算がしんどく、1時間消費... 計算が合ってるかも謎です。

残り時間で[4](1),(2)を解いて試験終了

20-15-0-10の45点くらいだと思います。

筆記試験~口頭試問

[3]が一発ギャグだったのでかなり落ち込みます。とりあえずスプラトゥーンをして気分転換し、次の日3時くらいに起きて問題の復習をしました。

[1],[2],[4](1)(2)の論証ミスは無さそうなので取り敢えず[3]の構築を終わらせて、[4]を解くことに。よく見るとこの問題は「自分が興味を持っている定理」で触れた母関数に関する問題だったので解ける。[4](3)は入試数学の中でも特に好きです。

口頭試問

受験番号順に、各15分毎行われます。普通に1~4時間のスマホ禁止待ち時間が発生するので退屈しないように自習するものを持ってきた方が良いです。僕はパズルを作っていました。

面接室は目の前には教授が5人、後ろには黒板というおごそかな空間でした。しかし面接の雰囲気自体は結構緩かったです。

最初に志望理由を聞かれ、その後試験の出来と試験後の進展について尋ねられました。僕は[3]と[4](3)を追加で解いた旨を伝えるとその2問とも解説させてもらえました。どちらも解説して満足したところで試験終了です。20点ありそう、あってほしい。

合格発表

共通テスト

一教科全部マークミスしても通ることを意識してました。結構調子よかったのに数学1Aに崩されてキレていました。

合格発表

再放送

感想

かなり運要素が強いと感じました。主席を狙わないと普通に落ちるし、二次試験でも通るように勉強しておかないと危ないと思います。また、口頭試問から合格発表までの2週間は本当にしんどいので、軽い気もちで受けるくらいならやめた方が良いです。受かるのに一番いい方法を吟味してください。




とはいっても面白いので、全人類受けましょう~~~~~

受験数学の最高峰を会場で解けるのは特色入試受験者だけなので!!


最後に

ここまで読んでくださりありがとうございました。これから受験する皆さんの健闘を祈っています。

布教

聴いてくれると嬉しいです。

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