君の横顔

「ねぇ、星空見に行こうよ!」
唐突に君を誘った私。
いつも教室の隅で本を読む君。
「なに急に」と冷静な返事。
私はなかなか夜に外出許可がおりない。
けれど、あの子が一緒ならという条件で外出許可を貰った。
「ほらここ見て!すごい綺麗なの!ねー行こうよぉ〜」強引に誘う私。
同い年なはずなのに私よりずっと大人びた君は
一言こう言った。
「じゃあ今日の夜8時集合ね」
私は嬉しくて抱きついちゃいそうになったけれどまだやめておいた。
約束の夜8時に向けてメイクをして髪の毛を巻いて少しでも可愛くなろうとする私。
7時30分位にバックを持って家を飛び出して君のもとへ走る。
「随分はやいね」
そう笑われたけどだってしょうがないじゃんっ
君に早く会いたかったんだから笑
2人で少し山を昇って高い場所に着いた時、
望遠鏡を片手に君がポツリ言う。
「ここ望遠鏡なくても肉眼で見えるぐらい星が綺麗だね」
綺麗な星の光に照らされる君の横顔を見て私は恋に落ちた。

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