対人関係における挫折経験

大学は、私が人生で初めて対人関係で失敗した場所だ。

大学に入るまで私は家族以外の人と喧嘩したことも無ければ、イジメられたことも無かった(これはさいわい今も無い)。

それが、大学に入った途端、何回も人間関係が原因で泣いたり、悔しい思いをしている。人生のなかで感情が最も上下に触れ動いた期間と言えるかもしれない。

だからこそ、私にとって大学での対人関係における挫折は、学びの多い経験となったいる。今回は、勇気を出して、対人関係で失敗した3回のエピソードとそのなかで学んだことを記す。

①元部活同期(大学1年5月〜大学3年10月)

全てにおいて意見の合わない元同期がいた。かなり変わっている人で他の部員もコミュニケーションに苦労していたが、私は特に合わなかった。私の楽観的な性格と、「みんなと楽しくやりたい」という考えは気に食わなかったらしく、同期の中でも強く存在を否定されてしまった。

私は高校までずっと、「どんな人でもいずれは仲良くなれる」「愛をもって人に接しよう」という思想で生きてきた。だから私は、そんな私のことが嫌いな彼ともコミュニケーションを取ろうと思い躍起になったが、それらの行動は軒並み逆効果だった。仲良くしようと試みては失敗し、何度も傷ついた。

最終的に私は彼と仲良くすることを諦めた。自分の心がこれ以上傷つかないように。

これはそれまでの自分の人生観が「間違っていた」ことを認めざるを得なくなった瞬間であり、「人を拒絶する」という自分が最も取りたく無かった選択をせざるを得なくなった瞬間でもあった。

大学2年の春くらいから、同じ部活にいながらも、パワレルワールドにいるかのように振る舞う日々が始まった。心のわだかまりは幾分か軽くなった。

そうこうするうちに、部の大半から割れ物のように扱われていた彼は部を辞めていった。

世の中にはいろんな人がいて、なかにはどうあがいても仲良くなれない人がいる。知りたく無かったことを知ったのだった。

②研修先のチームメイト(大学1年2月)

大学を通じて参加した研修先の班員と、意見が食い違ってしまった。

彼はいわゆる完璧主義者で私含めた残りの班員の提示する妥協案を受け入れられなかったのである。

班の構成が「彼・私・外国人」で、彼は英語が堪能では無かった。結果彼を説得する役を私がすることになったが、私は彼を上手に納得させることができなかった。

(余談だが、口論で彼に「無能」と言われた私は大泣き。結局「女の涙」で話を進める不甲斐ない結果と、自分の承認欲求の強さとプライドの高さを自覚することとなった。)

このとき私が説得に失敗した理由は、相手の思考法に寄り添った弁論が展開できなかったからだと思っている。

思い返せば、彼は理論派だったのにも関わらず、私は感覚的な説明でアプローチしていた。これでは相手は合点がいかないだろう。

同時に、彼が頑固に「完璧にすること」に固執したのは、彼が「自分に厳しく、相手にも厳しく」してしまうタイプだったからだろうと考えている。自分に厳しくする分には構わない。私は、自分のために設けた基準を他人にも課すことは間違っていると思う。人はそれぞれ自分の価値観、自分の基準で生きている。多様性があることを理解しないと所属者全員にとって心地の良い組織は生まれないんじゃ無いかな、と思うのだ。

結論。相手に合わせた接し方を身につける必要性と、多様性への需要を意識したいと感じた大学1年の締めくくりであった。

③部活の先輩(大学2年8月)

私の部活は保守的な人が多い。

ある日、私は、ある行事の運営方法に関して新しいやり方を提案した。

先輩は声を荒げて反発。黙認したのかと思ったら、もう取り返しのつかないタイミングでやり直しを言い渡すという嫌がらせをされてしまった。

やり直しの連絡が来た日、私はディズニーにいたのだが、私は悔しくて悔しくてディズニーシーで号泣する変人となった。

このような結果になってしまったのは、私の対人コミュニケーションの取り方が悪かったからだと思っている。

私はどんな人と接していてもブレない自己を持っていることが強みでもあり、弱みでもある。波長が合う人とはとことん合うが、波長の合わない人に対して、自分から合わせに行くことができないため、ぶつかってしまうのだ。私の「自信満々でどんどん挑戦しよう」感のあるアプローチは、彼の目には高圧的に映り、結果彼のプライドを傷つけ、不快感を与えてしまったのだろうと思う。

このとき学んだことは前述のエピソードと似ている。人に合わせて接し方を工夫した方が、理解してもらいやすいのだ、ということ。

そして、世の中には、故意に嫌な思いをさせようとしてくる人がいるということを知ってしまったのだった。

まとめ

小中高と守られた環境でぬくぬくと過ごしてきた私にとって、大学での経験はまさに「妙薬口に苦し」であった。自分が井の中の蛙であったことを実感した。

と、同時に、私はこの大学生活を通して、「私らしく」いて、それが楽しくてしょうがないようなコミュニティにも複数出会うことができたのも事実である。

私の出した結論はBe Where You Belongという言葉に集約されている。

世界は広くて、合わない人も大勢いる。合わない人ともうまくやるのも大切だけど、時には諦めも肝心で、一番大切なのは、「自分の居場所」を見つけること。Find the place where you belong. 

私は今も、この先も、「自分の居場所」と、そこにいる人々を大切にしていきたいと思う。

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