大人の化学教室 推奨図書 Part.1

「化学を学び直したい」
「学びの場が欲しい」
という方が大人の化学教室にお集まりいただいています。
そのおかげで,私YUMも充実した気分になっています。
さて,当日のセミナー以外でも,化学についてさらに学びを深めたいという方のために,オススメの図書をご紹介させていただきます。
中には絶版or版元切れになってる本もあるかもしれませんが,図書館やamazonなどで入手できるかどうか確かめてみましょう。

「化学の基本7法則」(竹内敬人著,岩波ジュニア新書)

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中高生向けの本なれど,学び直したい大人にも向いた内容。
1.質量保存の法則
2.ボイルーシャルルの法則
3.ドルトンの原子説
4.アボガドロの分子説
5.ファラデーの法則
6.アレニウスの電離説
7.元素の周期律
この7つの理論から高校化学の内容を俯瞰している。

「めんそーれ!化学ーおばあと学んだ理科授業」(森口満著,岩波ジュニア新書)

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学校の教員を経て,沖縄の大学の教員になった著者が,夜間中学で行ったの授業の実践録。
・夜間中学の生徒さんは,独自の経験知をお持ちで,本や学校から得たのではない知識を先生に教えてくださっている。
・生徒さんが夜間中学で学ぶ理由…「学ぶことで,新しい自分に出会えるんです」
私がこれから進めようとしてる化学教室と相通じるところが多い。
私自身,こんな学びを実践できるようになりたい。

「化学反応はなぜおこるか」(上野景平著,講談社ブルーバックス)

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化学反応が起こるしくみを,エネルギーや反応の速さの観点から,わかりやすく平易な言葉で綴られている。
私が高校化学にのめり込んだきっかけとなった一冊。

「人物で語る化学入門」(竹内敬人著,岩波新書)

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化学のさまざまな分野ごとに,個々の人物が発見した化学の事柄とその背景,また,その人のエピソードについて紹介されている。

「化学の歴史」(アイザック・アシモフ著,玉虫文一/竹内敬人訳,ちくま学芸文庫)

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化学のさまざまな分野ごとに,発展した歴史的な経緯を綴っている。
内容も深い。

「ロウソクの科学」(マイケル・ファラデー著)

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※岩波文庫の竹内敬人訳,角川文庫の三石巌訳という2種類の訳本がある。
19世紀初頭,マイケル・ファラデーが子供たちのために行ったクリスマス・レクチャーの実践録。
原著名はThe Chemical History of a Candle(1本のロウソクに秘められた化学の歴史…?) 
ロウソクが燃えるしくみをきっかけにして,さまざまな物質の性質や変化について深く説明されている。
ノーベル化学賞を受賞された吉野明氏が化学に興味をもったきっかけとなった一冊だとか。
ただ,章の中で細かい区切りがなく読みにくいのが難点。
そんな私みたいな人たちのために,近年では解説書も出版されている。
それは…↓

「ロウソクの科学が教えてくれること」(尾嶋良美編訳/白川英樹監修,サイエンス・アイ新書)

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上記の「ロウソクの科学」で記されている実験を実際に行って,図解で紹介。
また,同著の内容について,化学反応式を使って整理している。
上記の文庫本を読んでもとっつきにくいと感じたら,こちらの本から読んでみるとよい。

「空気の発見」(三宅泰雄著,角川ソフィア文庫)

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気体発見の歴史,いろいろな気体の性質や変化について平易な言葉で記されている。
中学2年生までの理科で扱う内容がほとんど。

「教養の化学ー暮らしのサイエンスー」(ヘラー/スナイダー著,渡辺正訳,東京化学同人)

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大学の教養課程の化学の教科書。
そう言われているととっつきにくいかもしれないが,身近な物質や現象を中心にして,化学との関わりを詳しく,わかりやすく著している。
図や写真も見やすいので,図説みたいに使ってもよい。

この後も,私がいいなあと思う本をたびたび紹介していきます。
皆さんからも,何かオススメの本がございましたらご紹介ください。

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