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日記 20240809FRI

長崎原爆忌。
今年も、その時間に黙祷する。時間的に「そっと席を外して目的を果たす」ことが難しい年もあるのだけれど、今年は叶った。

高2の晩秋、修学旅行で訪ねた長崎では、原爆資料館を見学し、平和祈念像の前に並んで全校で黙祷を捧げた。
ずっと後になって吉祥寺の井の頭自然文化園へ行ったとき、思いがけず平和祈念像の原型を見る機会があった。あの日は、当時まだ健在だった象のはな子目当てに出かけたのだった。寄贈の経緯など知らなかったため、不意の再会に少し戸惑ったのを覚えている。

今年の長崎は政治的な思惑が大きく作用してしまったようで、気の滅入る夏である。
来週にはお盆、そして終戦の日。
祖父の一人は戦死している。
もう一人も、私が生まれるより前に病死したため、残念ながら私は祖父との関わりを持てずに育った。
8月は鎮魂の月、不戦を願う月。
静かに死者を悼む夏であってほしい。祖父を知らぬ子の感傷である。

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