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ユラウ
2023年6月19日 21:44
金曜日になったらわたしはいつも、ひとつだけ、河原の小石をひとつ持って帰る。よく洗って乾かして、日付を書いたラベルとともに標本用の箱に飾るのだ。それらは、過ぎた日々のきろく。確かにその日が存在したあかし。ささやかなしあわせ。……なのだが、今気づいたことがある。全く取り出していないし、なんなら標本箱を触ってすらいないのに、昨日見た時とは石の角度が変わっているのだ。しかも全てが。毎日眺めているのだか