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【News! AIRS-Lab #119】 アルトマン氏が動かす「国家予算」を超える金額、明日2/12のライブ講義、AIアートなど

皆様こんにちは、我妻です。
今回は、明日2/12(月)のライブ講義、今週のAIニュース、制作したAIアート、Udemyコースの一部無料公開などについてお知らせします。
なお、この配信のバックナンバーは、noteの方で公開しています。

Udemyコース一覧はこちら。


LangChainを学ぼう! Section3

明日2/12(月)の21時から、ライブ講義「LangChainを学ぼう!」 Section3が始まります。
LangChainを学ぼう! Section3 【Live!人工知能 148】
YouTube Liveで配信します。

connpassの方でも参加者を募集しています。

「LangChainを学ぼう!」は、LLM(大規模言語モデル)の利用を強力にサポートするライブラリ「LangChain」の使い方を学ぶ講座です。
LLMを使った独自のアプリを開発したい方におすすめです。
LangChainは様々な機能を有しており、LLMアプリの可能性を広げ、開発を効率的します。
プロンプトの管理と最適化や、外部データを用いて回答の生成などを容易に実現します。
また、OpenAI社のモデルだけではなくGoogle社のPalmやMeta社のLlamaなど、様々なLLMを使い分けることができます。
本講座では、最初にLanChainの概要を学んだ上で、基礎、様々な機能、応用を順を追って学んでいきます。
LangChainを使いこなし、独自のLLMアプリを効率的に開発できるようになりましょう。


【今週のAIニュース】

直近のAI関連の話題に、我妻がコメントします。
Twitter(@yuky_az)、およびコミュニティ内での発言をまとめたコンテンツになります。


国家予算どころではない金額を、サム・アルトマン氏が動かそうとしています。

https://www.wsj.com/tech/ai/sam-altman-seeks-trillions-of-dollars-to-reshape-business-of-chips-and-ai-89ab3db0

OpenAIのサム・アルトマンCEOが、世界の半導体生産能力を向上させる目的で数百兆円規模の資金調達計画を進めていると報じられています。
この計画は、AI技術の発展に必要な計算資源の不足を補うためのものです。
特に、高性能AIの開発には、GPUやAI専用チップなどが大量に必要とされており、アルトマンCEOはこれらのチップの不足を公に指摘しています。
計画には、ソフトバンクやUAEに拠点を置くAI企業「G42」との資金調達交渉が含まれており、数兆円規模の資金が動く見込みです。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アルトマンCEOはTSMCとの協力のもと、数十の半導体工場を数年以内に建設する予定です。
この巨額の計画には、5兆~7兆ドル(約750兆~1000兆円)の資金が必要とされており、孫正義社長やMicrosoftのサティア・ナデラCEO、UAEのタフヌーン・ビン・ザーイド国家安全保障局顧問などとの話し合いが進められています。
アルトマンCEOは、投資家による資金提供と既存の半導体企業による工場運用を組み合わせた経営形態を目指しています。
また、彼は「世界は現在計画されているよりも多くのAIインフラストラクチャーを必要としている」と述べ、大規模なAIインフラと回復力のあるサプライチェーンの構築が経済競争力に不可欠であると訴えています。


脳を3Dプリンタで模倣することは可能なのでしょうか?

ウィスコンシン大学マディソン校の研究チームが3Dバイオプリンティング技術を用いて、人間の脳組織のように機能する神経組織の印刷に成功したようです。
この技術により作成された神経組織は、特定の脳の部分や機能を模倣し、神経疾患の研究や薬物試験への応用が期待されてるそうです。
研究チームは、神経細胞間の接続を促進するため、フィブリンゲルをベースにしたバイオインクを用い、多層で機能的な神経組織を構築しました。
印刷された組織は数週間で神経細胞に分化し、特異的な機能的神経ネットワークを形成することが確認され、人間の神経ネットワークの研究や疾患モデルの開発に役立つ可能性が示されています。


日本は本当に新規な製品を作るのは苦手だけど、洗練するのは得意な傾向があります。

この傾向は、LLMにも当てはまるのでしょうか。
ソフトバンクの宮川潤一社長は、SB Intuitionsが開発中の国産大規模言語モデル(LLM)が1兆パラメーター超えを目指していることを明らかにしました。
この発表は、2024年3月期第3四半期の決算説明会で行われました。
2023年10月には、国内最大級の生成AI開発向け計算基盤の稼働とLLM開発の開始が公表されています。
宮川社長によれば、開発中のLLMは2023年12月末時点で1300億パラメーターに達し、現在検証が行われています。
短期的な目標は3900億パラメーターの構築と、文書だけでなく図表や符号、画像など多様な入力に対応するマルチモーダル化の推進です。
2024年度中の完成を目指しています。
さらに将来的には、1兆パラメーター超の達成を目指しています。
この過程では「蒸留」という手法を用い、大規模なモデルの出力を小さく軽量なモデルに学習させて計算効率を上げる方針です。
宮川社長は、生成AIの構築における現在の潮流として、大規模モデルの最適化を挙げ、ソフトバンクの生成AIもその流れに沿って開発を進めると述べました。
目指すは、日本の商習慣や文化まで理解し、精度が高く応答が早く消費電力が少ない研ぎ澄まされたLLMの実現とのことです。


Googleは、現地時間の2月8日に「Gemini Advanced」と称される新たな生成AIを公開しました。

「現行最強」との位置付けで、既にサービス提供を開始しています。
利用者は月額2900円でこのサービスを利用でき、加えて2カ月間の無料試用期間が提供されます。

従来、Googleは生成AIの核となるLLM(大規模言語モデル)で「Gemini」ブランドを展開しており、そのサービス名は「Bard」でした。
しかし、この度サービス名を「Gemini」に一新しました。
以前に発表されたNanoやProなどのLLMの中で、最もパラメータ数が多く複雑なタスクに対応可能だった「Gemini Ultra」を基にしたサービスは、今回の発表まで存在しませんでした。
今回、UltraからAdvancedへの名称変更とともに、正式にローンチされました。

Gemini Advancedは、数学、物理学、歴史、法律、医学、倫理を含む57科目の組み合わせを用いたベンチマークテストで人間の専門家を上回る成績を収めたと報告されています。
この成績は、「A new state of the art」(新たな現行最高モデル)と評され、「GPT-4」の性能を超えている可能性が示唆されています。

Gemini Advancedは、「Google One AI Premium Plan」の一部として提供されます。
このプランでは、2TBのクラウドストレージの利用が可能です。また、今後はGmailやGoogle ドキュメントなどでGeminiの機能が利用できるようになる予定です。


【今週のAIアート】

以下は、今週制作したAIアートです。
プロンプトの生成にはChatGPTを、画像生成にはMidjourneyを利用しています。

審美眼とプロンプトのセンス、さらに磨いてきたいです。


【Udemy動画の一部無料公開】

Udemyコースの動画の一部は、YouTube上で無料公開されています。


【書籍】

AI関連の書籍を、これまでに何冊か出版してきました。

Amazonの著書一覧はこちら。


今週のコンテンツは以上になります。

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