見出し画像

イビキから考える子どもの健康

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。

今日は「イビキから考える子どもの健康」というテーマで短くお話ししたいと思います。

あなたはいびきをかきますか?あるいは、あなたの周りの人はいびきをかきますか?いびきって、聞く人によっては騒音かもしれないですね。だいたい3〜13%の子どもに習慣的ないびきがあると言われていますが、子どもの喉を見ただけでいびきをかきやすいかどうかがわかるものです。

人の喉には扁桃腺と言われる部分があります。この扁桃腺は、体が感染と戦うのを助ける重要な役割を果たしているリンパ組織の一部です。この扁桃腺が過度に大きいと、空気の通りを邪魔していびきを引き起こすことがあります。特に深い睡眠中に筋肉がリラックスしている時に、いびきが顕著になることがあります。

じゃあ、いびきをかいて眠っている子どもに起こりやすい問題には、どんなものがあるでしょうか。例えば、睡眠の途中で起きてしまう中途覚醒です。あとは、熟睡ができないために、日中に過度な眠気を感じてしまうこともあるものです。日中に過度な眠気があると、注意散漫になったり、学業成績に影響することもあります。

そして、いびきをかく子どもの中には、呼吸をしやすくするために口呼吸になっている子どももいるものです。この口呼吸がずっと続いていると、アデノイド顔貌といった特徴的な顔つきになる場合もあるものです。このアデノイド顔貌というのは、頬の下が膨らんでいて、顎と首の境目がはっきりしない特徴があります。言葉で聞いてもパッとしないと思いますので、インターネットでその顔つきを確認してもらうのがいいかもしれません。

いずれにせよ、いびきをかく状況は子どもの身体に影響を及ぼすものです。子どもの健康を保つためにも、いびきの原因が何なのか、探ってみるのもいいかもしれません。

今日は「イビキから考える子ども健康」というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。

湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?