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小児科医の旅の持ち物

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。

今日は「小児科医の旅の持ち物」というテーマで短くお話ししたいと思います。

あなたは、一人旅をしたことはありますか?例えば僕は、医学生の頃に海外でバックパッカーとして旅をしたことがあります。ユースホステルの安い宿を転々としながら、海外の知らない土地を回れてとても楽しかったですね。

もしかすると、このユースホステルを利用されたことがない人もいるかもしれませんので一応説明しておくと、ユースホステルというのは、もともと若者の旅に安全かつ安価な宿泊場所を提供しようという主旨で始まった宿泊施設なんです。幾つもの国にこのユースホステルがあります。

そんなユースホステルを回る一人旅のどこが楽しかったと思いますか?それは、出会いです。ユースホステルに泊まっていると、同じように旅している青年たちに会うんですね。そんな彼らと話したりして、お互いの国の文化を共有したりします。そんなコミュニケーションを通じて、教科書で学ぶよりも新鮮な生の情報を得られるわけです。

そんな旅が、怖いもの知らずのあの頃の僕にとっては、とても楽しい思い出になりました。今思うと、よく危険なことに遭遇せずに生活できていたなあなんて思います。出会った人たちが皆本当にいい人たちでした。

そんなバックパッカーの僕にとって、とても大切な持ち物がありました。それは、パスポートとクレジットカードです。この二つさえあれば、あとはどうにかなる。そんな風に思いながら、この二つの貴重品は肌身離さず携帯していました。

旅行の本とかは持ち歩かないんですか?って聞かれたことがあるんですけど、あまり必須ではなかったんですね。一応携帯はするんですけど、結局その時に出会った人に聞いて行動した方が楽しいし、人と話した方が本よりも色々な情報が得られるので、旅行の本は必須ではなかったですね。

今小児科医として色々な子どもたちに出会いますが、僕がバックパッカーとして旅行した時のように、子どもたちには人との温かいつながりをたくさん経験してもらいたいなと思います。特に旅好きの人たちは、人との出会いの価値を知っている方が多いと思います。ですから、人とのつながりを経験するには、旅行ってもってこいの機会じゃないかと思うのですね。

今日は「小児科医の旅の持ち物」というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。

湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。

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