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子どもの心を伝え続ける理由

絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心を育てるうえで役立つ情報を発信しています。そんな、子どもの心を育てるということを、あまりかたく感じないでください。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

今回は、子どもの心を伝え続ける理由についてお話ししたいと思います。

人は社会の中で生きる生き物です。そして、それは子どもも同じです。社会の中で色々な経験をして、子どもは生きています。しかも子どもは、様々な体験を通して成長します。周りの大人の関わりという体験を通して、子どもは成長していくということです。

小児科医をしていると、子どもの行動に困ったと言いながら、お子さんを連れてきてくれる親御さんに出会います。あたかも子どもの行動が、子どものせいかのようにおっしゃる親御さんも中にはいます。でも、本当にそうでしょうか?

子どもは周りの人との関わりの中で、様々な行動を身につけます。子どもが喜んだり、イライラしたりする行動の背景には、必ず周りの大人との関わりがあるものです。そう考えると、周りの関わりを変えるだけで、子どもの行動も変わると考えるのが自然でしょう。

もちろん、子ども本人の生まれもった個性はあります。また発達障がいというものもあり、変え難い部分があることもあります。でも、そういったものがあるとしても、その個性をベースに行動を身につけるうえで、やはり大人から子どもへの関わりが大きく関与しているのです。

例えば、支持されたことを理解するのが苦手な子どもがいたとします。周りの大人が、みんなと同じようにさせることがいいことと考えて、その子を周りに合わせようとしたら、どうなるでしょうか?その子どもはストレスがたまって、イライラしたりして、うまく生活できなくなってしまいます。

周りの大人が子どもにあわせて対応を変えてあげるだけで、子どもの行動は変わります。指示されたことを理解するのが苦手な子どもであれば、その子どもの課題を少し減らしてあげる、その子のペースを許してあげる。それだけで、その子どものイライラした行動は改善します。

子どもにばかり原因を求めてしまう社会では、子どもに薬を飲ませればいいと言う人まで現れます。周りの関わりを修正せずに、子どもに薬を飲ませることで子どもの行動を治そうとする。あるいは、大人の価値観を子どもに押し付けてしまう人もいます。支援学級ではなく、通常学級で過ごすことがいいこと。そうやって親の考えを柔軟に変えることなく、親の考えに子どもを当てはめてしまっては、辛い目にあうのは誰でしょう?そうです。子ども本人です。

子どもに生きやすさを生み出すためには、やはり大人の関わりを変える必要がある。そういった思いを何度も何度も味わってきたため、医療現場ではないところからも、子どもの心を伝える発信を続けています。そういった経験を重ねた結果、僕が、子どもが生きやすさを獲得できるかの指標としているものがあります。何だと思いますか?それは、その子どもに関わる周りの大人が柔軟であるか、です。子どもの状態にあわせて、周りの大人が柔軟に気持ちを変えられるほど、子どもの生きやすさが生まれやすくなるのです。断言します。

今回はここまでです。

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