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カワセミ・ラン

ある程度長い距離を走るとき、たまに水辺の脇の道を通ります。昨年、カルガモが子育てをしていた場所です。

ひなたちが巣立った後、親鳥もしばらく姿を消していましたが、秋ごろからまたカルガモが何羽か戻ってきています。走りながらだとあまり詳しくは観察できませんが、そばで過ごしているカップルの2羽(親鳥?)と、そこに近づくこともあればちょっと距離が離れた場所にいることもある2,3羽(子どもたちの一部?)がいるようです。

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ぱっと見では大きさも変わらず、本当に昨年の親子なのかはわかりません。でも、うまくいけば今年もカルガモの子育てをそっと眺めることができるかもしれません。

この水場には、本当にときどき、カワセミが来ることがあります。私が見かけるのは年に一度か二度。まったく見ない年もあります。いつも同じ個体なのか、近くに住みかがあるのかといったこともわかりません。

カワセミがいると、青く輝く羽根と動きの速さですぐにわかります。体が小さく、動くのが本当に速いんです。見かけるたびにスマホのカメラを取り出そうとしますが、毎回、ポケットからスマホが出てきたときにはどこかに飛び去っています。写真に撮れたことが一度もありません。

たまに川岸や池のほとりで巨大な望遠レンズをつけたカメラを三脚に載せている人がいます。その中には結構な割合でカワセミ狙いの人がいると思いますが、あらかじめカワセミがとまりそうな枝とか石とかに当たりを付けておかないと、どんなに立派なカメラでもあれだけ小さく素早い鳥を撮るのは難しいだろうな、という気がします。

そんなカワセミですが、私にとっては写真に撮るべき鳥ではなく、ほんの数秒でも見ることで満足すべき鳥だということなのでしょう。実際、見るだけで「きょうはいいことがあった」という気持ちになります。滅多に見かけないのでカワセミがいることを期待して走ることはないのですが、それでもどこかで楽しみにしているのかもしれません。

最近、年に数度のそのうれしい機会があったので、カワセミをテーマに書いてみました。

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