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#04 彼女の目線

僕の目線

当日を迎え、仕事の合間のやり取りから何事もなく会えそうだったので、夕方待ち合わせへと向かった。

予定より早く着くつもりで向かったものの、思ったより電車が遅れたことで程良い時間に着いた。

ほんとに情報が20代半ば、当日の服装や髪型位しかなかったので、ぽっちゃりなのか派手なのかも分からなかった。

ただ、会話の熱量から打ち解けるのに時間は掛からないだろうなと思っていた。

そして、構内の待ち合わせ場所でしばらく待っていると一人の女の子が近くのお店のメニュー表を覗き込んでいた。

教えてもらっていた特徴の子だったから、間違いないと思い声をかけた。
彼女は緊張した面持ちながら会えたことに嬉しそうに返答する。

そのまま電車で移動するのに二人でホームの階段を降りる。
ここで、初めて手を繋いだ。
これだけ話してきたことが、上辺だけでなく身体で互いに浸透してるのことが、僅かな触れ合いで分かった。

僕は思わず彼女に敬語は止めようねとすぐさま提案していたのだった。

彼女の初めての感想

私は、待ち合わせに向かう時、とにかくいい人だといいなぁって感じだった!
やり取り弾んでても、実際にあったらいまいちなこともよくあったし..でもすんごいたくさん話してた気がしたから大丈夫じゃないかなって思う気持ちが強かったかも♡

そして、実際に会ったときはスーツがすごい似合ってて、わ!素敵!って思った。
すぐ手繋いで敬語禁止ねってリードされる感じにすごーくドキドキしたよ..!

とのことだった。
これを聞く限り、第一印象はクリア出来ていた様子だ。

想いと掌も重なり、互いの呼び名も決まる

待ち合わせた駅から隣接する隣街まで移動して、初めて彼女とスーパーに入り買い物をする、この後何度も何度も買い物をすることになったが、初回からスーパーに行ってご飯を買って、ホテルに向かうまで手を繋ぎながら会話を楽しみ、互いをなんと呼び合うか決めた。

彼女は僕のことをゆうくんと呼び、
僕は彼女をみいちゃんと呼ぶことになったのだ。

第五話へ続く



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