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暗くなる空を見下ろしながら[200]

飛行機に乗った。
夕暮れ時、沈みゆく赤色を眺めていたはずなのに

青い空を超える。白い雲は窓の反射で灰暗く照らついた。
どこまでも続く薄い空気に包まれながら、まるで深海都市だと思った。


限りなく下方に映った、限りなく広がる白い水面。
水中では、どれだけの人々が暮らしているのだろう。

限りなく高いあの空の向こう、限りなく遠いあの海のはし。
誰かが住んでいるのだろう。今日を迎えているのだろう。

照明が落とされた機体のなか、
ひとり瞼を閉じずにいれば、何かが見える気がしていた。


空と雲と太陽と月と
今年も、帰省しました。


もっといろんな環境を知りたい!!