TAとSAで大失敗したカービィファイターズ2というゲーム

カービィファイターズ2が発売されて2年半経つわけだけど、(R)TA(タイムアタック)とSA(スコアアタック)は他のカービィゲームと比較して盛り上がりが皆無というのが現状だ。
何故なのかを個人的に述べてみようと思う。

ストーリーモード

ストーリーモードは全5章あり、それぞれがハイスコアとして記録されるモード。
対戦形式は2vs1or2vs2。必ずバディと組む。
バトル→ランダムで出現するアイテムで強化を繰り返してクリアを目指すアクションとローグライクが合わさっている。

強化アイテムのあれこれ

スコアアタックにおいて欲しいアイテムは高レベルの攻撃とチャージ速度アップの石、スコアアップシール、タイムプラス、攻撃の呪いのリング、ボスキラーバッジ、カービィの像のみで後は基本的には一切要らない。
特に3章以降は最初にスコアアップシールを3連続で引き当てる必要があるので時間と労力が無駄にかかる。序盤は攻撃力が元々の半分近くも低くなっているせいでバトルでの事故も起きやすいのもストレス。
攻撃の石とチャージ速度アップの石はレベルがランダムという始末。特に攻撃の石は階ごとにリミット値が設定されているせいで上げすぎると出現しなくなり嫌がらせっぷりに拍車をかけている。
カービィの像は色と出現が固定なので出現する所はバトルでの吟味だけで済むのでまだマシ。
ちなみにアイテム攻撃強化はアイテムの攻撃力が何故か敵の攻撃力に依存しているという意味の分からない仕様になっているため、取る価値が皆無。

能力(キャラ)格差

3章以降は格差が大きく出てしまう。
要因としては敵AIが強くなり好戦的になるのと強化回数増加による恩恵の格差が大きくなるためである。
スコアの中にノーダメージクリアがあるのだが配点が500と非常に高い。進めば進むほど敵は好戦的になるので接近戦しかできない能力は常に被弾をするリスクを負う。そのため、遠距離攻撃で近づかれる前に倒すという方法が有効になる。しかも、遠距離攻撃できる能力はチャージ速度アップによる恩恵が非常に大きく、滅茶苦茶な速度で動かずに攻撃できるのでやられる前にやれる。
ただし、先制攻撃(200点)は1Pのキャラが攻撃を受ける前にダメージを与えなければならないので2Pで他力本願ができず、自分から殴りに行く必要があるのでますます接近戦しかできない能力は厳しい目に遭う。


特殊イベント

特定の階では特殊イベントが発生しその内容で配点が異なる状況が起きる。
特に配点が高いのが獲得スコア2倍であり、2vs2ではぶっちぎりで得点が高い。
2vs2では撃破後の復活を阻止があり、達成すると300点とこれも高い。
早い話がノーダメージ、先制攻撃、復活阻止を達成するだけで1000点も加わり、これは時間制限と高速ギミック(300点)の3.3倍にもなる。
しかも、クリア時の残り制限時間とタイムアップ+(20x2)とスコアアップシール(最大1.3倍)にも恩恵があるので高速ギミックにおよそ1000点近くも差をつけてしまう。
2vs1で引いてしまうと復活阻止の分が無くなり、それだけで780点(300x2x1.3)の損失になる。

選ばれる特殊イベントはなんと完全ランダム。
スコアアタックにおいては獲得スコア2倍を2vs1で引いてしまったり最後まで選ばれなかったら完走する前にスコアアタックが終了してしまうため、最初の3連続スコアアップシールのツモなどが運で全て台無しになるというこれまた酷い状況が起きる。

無能CPU

ストーリーモードはバディ(2P操作可能)が強制的に組まされるがそのCPUのバディがとんでもない無能なAIにされている。
道中はヒット後無敵があるのでハメの最中に手出ししてきたり、くちうつしを積極的にしてきたりととにかくプレイヤーの邪魔ばかりしてくる。
シャドーカービィを除くボス戦でも完全無敵である後半移行中に攻撃したり接触しにいってデッドストップを起こしたりとこれまた無能っぷりに拍車をかけている。
アイテムのバディかしこさアップがあるがこれを取っても無能なことには変わらず、こんなもん取るくらいなら攻撃力やチャージ速度を強化した方が遥かにマシ。
バディを2P操作にすると攻撃力に-0.1倍の補正が加算されてしまうという無駄に嫌がらせを施されている。そのため、敵が弱い序盤はバディという敵が何もしないのを祈り、ひたすらハメ続けた方がタイム的には速かったりする。

ストーリーモードのまとめ

ただでさえ運要素が強いローグライクにスコアアタックというやり込み要素を混ぜた結果、大量の不純物が混ざってそのままの状態になったのがストーリーモードだと言える。
TAやSAのような記録狙いのやり込み要素において運要素は徹底的に排除するのが普通なのに運要素が終始絡むというのはプレイヤー側からしたら凄まじいストレスになる。
進めた上でアイテムをツモらないと爽快感が発揮できず、序盤は低攻撃力と運ゲーに悩まされ、3章以降はスコアアップシールの3連続ツモが必須でこれまたストレスになってしまう。特殊イベント次第でやり直しになるのでプレイヤーの心をへし折ってくるという鬼畜っぷりも発揮する。
アイテムルームはソフト終了しないとメニューに戻ることができず、ロード時間がTDXとZよりも6秒近くも長くなってしまっており、試行回数も稼ぎづらくなっているせいでプレイヤーのやる気を損なうという最悪の事態に陥ってしまっている。
そもそも、スコアアタックに運ゲーの塊でありプレイヤーが干渉できないローグライクを取り入れたこと自体が大きな間違いでしかない。
ローグライクの要素を入れたとしてもスコアアタックである以上、プレイヤーが有利になるようにしなければなからなかったのだが、ストーリーモードは「運ゲーに干渉できない」「その運ゲーがプレイヤーに対して極めて不利」「終始不利な運ゲーを強いられる」「あらゆる仕様がプレイヤーに対して不快要素満載」ととてつもない苦痛が襲い掛かるというカービィ史上、SAにおいては誰もやりたがらない最悪のゲームと言わざるを得ない。

正直に言うとテストプレイをしていないと言わざるを得ない出来であり、プレイヤーの目線でスコアアタックでプレイしていればこんな不快要素の塊にならなかったはずである。

アイテムルームで出現するアイテムを階ごとに固定したり特定のアイテムはランク達成時に常時装備にしたり、特殊イベントも固定であれば運による不快要素を減らせたことは目に見えていたと思う。

能力格差も目立ち、ノーダメージクリアは接近戦しかできない能力からしたら進めば進むほど被ダメのリスクは重くのしかかるので高威力チャージあり遠距離技を持たない能力は時間以内クリアであれば2Pによる介護の必要性も下がるので格差も縮まっていただろう。

一人でモード

タイムアタック形式で全9戦。ラストはシャドーカービィ固定。
難易度はやさしい、ふつう、むずかしい、めちゃむずの4段階。
Zと違い、仲間という敵がいない。敵が2人以上いるとチーム戦になりチームアタックが無い。


やさしいにおけるAIの改悪

Zまではやさしいは空中回避とガード(ベル以外)を一切しなかったのが2では行うようになり単純に運ゲーが加速。しかも回避は左右移動もするようになり余計に改悪されている。


ステージ関連

1戦目、5戦目、9戦目以外はランダムで選ばれる。ギミックありなせいでステージとの運ゲーにも向き合わなければならない。
カービィファイターズ2のステージはやり込み要素おいては9割○ソという有様。
ステージによっては浮き台がとにかく邪魔で低難易度ではTAをぶち壊してくるだけでなく、ハルドラボ火山は引いた時点でTA終了のお知らせレベルの○ソステージであり、ステージの構築、ギミック、敵AIがプレイヤーにとって迷惑な仕様がてんこ盛り。TAだけでなく対戦ガチ勢にも嫌われており、存在そのものが忌み嫌われている。
カービィファイターズのTAは減点方式なのでギミックが発動する前に撃破が求められる。
ギミックは上振れになるものはほぼ皆無でプレイヤーの邪魔にしかならないものばかりで単純に不快でしかない。


アイテム

カービィファイターズのTAにおけるTDXから存在する○ソ要素の1つ。9戦目以外は出現する。
アイテムそのものの仕様として
出現するアイテムと場所がランダム
触れた時点で勝手に所持する
取った時点で上振れになるアイテムが無い
チーム戦でZ以上にくちうつしが猛威を振るう
と褒められる要素が一切無い。
ハメの最中に真上にアイテムが出現してしまうとハメが強制的に途切れる。攻撃アイテムはTAとしては軒並み役に立たない。特にさつまいもを取ったり無敵キャンディを取られるとその時点でTA終了とあらゆる運でTAをぶち壊してくるのでもう救いようがない。


チーム戦

カービィファイターズ2の1人用モードのチーム戦はZとは別ベクトルでマイナス面が強くなっている。
Zの場合は開始時の数的不利が無く、余計なことをする仲間という敵が最大の敵であった。
2は対象的にバトルロイヤル形式が廃止、チーム戦が全て数的不利で仲間という敵がいない。
特に高難易度ではこの数的不利があまりにも猛威を振るい、数の暴力でリンチしてくる他、食べ物の取られやすさによりくちうつしの多発でTAをまともにやるのが非常に困難になっている。
TAをやる場合は複数相手でもハメができる能力(キャラ)であることが必須になってしまったために敷居がとんでもなく跳ね上がってしまった。
通常クリアでもチームアタックが無いので逃げながら自滅を待つこともできず、ギミックが無いステージではまともにぶつかるしかないなど苦痛が襲いかかる。


1人用のまとめ

TDXのころから運が強く絡むせいでTAとしての存在価値が低いと言われてたのに作品が進むたびに改悪されているというのはある意味凄いと言える。TAを前提にしているのに運要素を増やすというのは愚行以外の何物でもないというのはプレイヤー目線ならやれば分かることであるのにハル研は一切改善してないのだから無神経であると言わざるを得ない。

Zの時点でチーム戦が不評なのに2でとどめを刺してしまい、走者を減らした要因になっているので次回作を出すならやり込み要素におけるチーム戦を廃止して代わりに全てタイマン形式にしてアイテム出現無しかつステージ固定にした方がTAとしての存在意義は見いだせるようにはなるだろう。

ここまでボロクソに言ったのはカービィファイターズというゲームが好きであり改善されないまま終わってほしくないという想いが強い。
2はこのやり込み要素(対戦も含む)の不快っぷりから頭痛と揶揄されてしまっているので自分も頭痛と言うけどそれはそれで悲しい。
だからこそ大量の不快要素を無くした上で問題点が一切無くプレイヤーが楽しくやり込めるカービィファイターズを求めているのである。

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